2024年3月21日木曜日

2024/3/19(火) 千代田稲荷尾根・北尾根(高尾山周辺のバリエーション)

やるべきタスクが早めにやっつけられたので。
昼から高尾。




蛇滝口から入り、老人ホームの裏の千代田稲荷の階段を登ります。




老朽化した神社を修復中なのか。
本殿の左手の斜面に取り付きます。



四つん這いになるほどの急斜面でもないが、落ち葉が少々手ごわい。
少しでも安定した足場を探して左右移動しつつ登っていく。


30mも登ると尾根筋がはっきりしてくる。
尾根上が凹。
かつてはそれなりに往来があったのではないかと思われる。



平らな所で小休止。
以降はさほど大変な場所もなかった。




三脚にカメラが2セット。
周囲に人影なし。
なんだこれ?
ずっと放置されてる風だ。
カメラの向く方向を見ても特に何もなく、野生動物を執るトレイルカム的なやつかと思ったが前を横切っても反応なし。




522ピークのところ。
こっちは正真正銘のトレイルカムだ。


で、この尾根は4号路の直角ターンしている所に出るわけだけど。
むむっ?


現在4号路は通行止め工事中でした。
これは私の不注意。
工事の方ごめんなさい。


4号路といろはの森コースの交差点はこんな感じ。
4号路は頂上まで通行止めなものの、いろはの森は通れるようになっている。
現在高尾山口駅前を整備中なのとセットで4号路も手直ししている模様。



下りはこちら、5号路の北側。
関係者の車両が停めてあったり、以前トイレの建て替えしている最中は仮設トイレが置かれていた広間ね。
この奥に踏み跡がある。


入るとすぐに、こちらにもトレイルカム。


というか、なんだここは?
踏み跡が明瞭かつ踏み固められてて歩きやすい。
普通に山道だ。



西へ向かう尾根筋から、北へ向かう支尾根筋への乗り換えも、迷う事のない一本道だ。
これを見ると普通に実線コースでもいいくらいに思える。
実線コースでもここより危ないとこなどいくらでもあるし。
高尾山という特殊環境だと山頂付近の大勢の目のあるところでコース外の場所を歩くのはよろしくないからコースとして紹介できないのだろうか。



日影沢野営場の近くに降りる。
2時間ちょっとの散歩道でした。

高尾駅に戻って何か食べたかったが。
バスが着くのは北口で、行きたいお店(和食やインド料理の店)は南口。
通り抜けには入場料が必要だし、ちょうど快速電車が出るところだし……


そのまま中央線に乗り、四ツ谷で餃子を食べた。
わかばのたい焼きも買って行こうかと思ったが、行列が長かったのでまた今度。

2024年3月15日金曜日

2024/3/14(木) 足柄峠

前から一度歩こうと思っていた、足柄峠越え。

今日は始発で家を出る。
が、いきなりトラブル。
国府津駅から先の御殿場線はJR東海の管轄であり、東のエリアからsuicaで入場して、東海のエリアで出場することはできない。
切符を買う必要がある。
しかし券売機を操作し、着駅名で検索しても足柄駅が出てこない。
私鉄乗換で検索してもない。
時間が無いのでいったんsuicaで入る。
国府津駅が東と東海の接続駅なので、そこで一端改札を出ればOKなのだが。
乗り換え時間が3分しかない。
次の御殿場線は40分後。
国府津駅で40分待つのは……
ググった結果からいうと、エリア跨ぎの切符は特急や新幹線の指定席券売機から購入するものらしい。
それは直感に反するな。

新宿から小田急で新松田に出れば、最初から御殿場線になるのでエリア跨ぎは生じない。
が、こちらも新松田~松田乗換で40分程度待つ。
妙だな?と感じて条件を変えて調べると、5分乗換であるにはある。
小田急で向かおう。
とはいえ、新松田駅→松田駅の乗り換え5分はやや心臓に悪い。
でも今は御殿場線がICカード対応になったので随分良くなった。
紙の切符を買わなければならない時代は、購入待ちの人数次第で一本見送りを覚悟しなければならないこともあったので。



静岡側の金太郎は写実的。
なんか生々しいな。





心拍数を確認するようコーチングしてくる。
「160-年齢」の心拍数を維持せよ。




足柄峠は古代には東海道だった事もあり。
この手の史跡案内がいくつもある。
手書きというのはめずらしいが。



こっちは足利尊氏。



金太郎と頼光対面の滝、の入口。
東国に領地を持っていた頼光は東海道を往来することもあったろうが。
その際に大江山の酒呑童子退治の際のメンバーである渡辺源次綱を供として従えていただろうか?と疑問が。
これは金太郎が長じて坂田金時になったのではなく、金時が神格化される過程で作られた幼少期のエピソードが金太郎なのだ、ということなのだろう。




ウォーキングコースはここまで。





赤坂古道からあがる。


赤坂古道の中ほどからみた富士山。
今回富士山を見えたのはここだけだった。



松尾芭蕉の句碑。
だがすり減って読めないので手書きの紙が置いてある。
 目にかかる時やことさら五月不二



木が邪魔して見えませんが。

……少し調べた。
芭蕉は別にここでこの句を詠んだ訳ではない。
最晩年の1694年、故郷の伊賀に向かう際、箱根で雨に降られて難儀する。
だから雨の箱根を越えた先でみた富士山が「ことさら」だったようだ。
そして江戸に戻ることなく伊賀で生涯を閉じる。

 旅に病んで夢は枯野をかけ廻る



地図には六地蔵とあったが、そのすぐ手前に8地蔵もあり。


金時山が見えてきた。



足柄峠。
車道が通じている為ドライブ客もちらほら。



関所跡は特に整備されていないようだ。




東へ、神奈川側へ下る。



なにか看板がある。
ひさしで雨や日光を遮るからか、一行目だけ読める。
源頼光の腰掛石、とある。
その下にだいぶ長い文章があったようだけど、もう読めない。
昔、貴人がここで〇〇した系の伝承(創作)は定番だけど。
静岡側とは別のものが神奈川側にもあったろうから、読みたかったな。




東屋のとこにバス停。
足柄峠(万葉公園)までの季節運行バスは今年の4月から廃止になる模様。
うん?つまり既にもう廃止になってる?
足柄峠から金時山北面はいつか行こうと思ってたのだけどな。


東屋でおやつ休憩。


降っていく。
正面は矢倉岳か。
植林帯との境が定規をあてたかのようだ。



麓の地蔵堂のあたりにおりた。
ひとまず足柄峠越えは果たした。
この後の予定は特に決めてないが、さすがに歩き足らない。
回れ左して矢倉岳に登ろう。



TVで見て知っていたが。
こちらの茶畑はかまぼこ型からさらに両側を垂直に刈ったような形。
たぶん茶の木の密度を、収穫効率を上げるためだろうか。


沢の渡渉。
飛び石に対して水量がほんのり多め。
飛び石の足らないとこは沢に靴を突っ込む必要があるだろうか。
ゴアの登山靴ではあるが、足首から水が入らないか心配だな。


10m上流に別の渡渉箇所がある。
こっちがましか。
こういうとき何が嫌かって、
飛び移った石がグラッと動いたり、ヌメッと滑ることよ。
バシャンと落ちたら、夏以外で着替えがなければ試合終了。
ストックを長めに伸ばし、キャップをとって石突をだす。
ストックがあれば慎重に渡れる。


植林帯を尾根筋に登っていき、





しばし鉄塔沿い。



歩き始めから4時間経過している。
山伏平でカフェインを補給。





ひと登りで矢倉岳。
広い山頂だ。
北側は林だが、南側は180℃開けている。


南側。
中央が箱根神山。
左が明神ヶ岳、右が金時山。


東側
小田原の街と相模湾。


西側
足柄峠の向こうに御殿場の街がみえる。
愛鷹山と、雲隠れにし富士山。


ミツマタはこれからだ。
いや、いい山頂だな。

さてこの後どうしよう?
矢倉沢なら80分で下山できるが、その後のバスの乗り継ぎを調べてないし何となく面倒だ。
膝の調子も悪くないし、鉄道駅である山北駅の方に向かおう。
今日は着替えもあるし、汗をかいたので温泉に入りたい。



分岐が地図だと694ピークの東側にあるけど、実際は西側。
まあ、いつもの。
2015年頃から記憶だよりの手書き線からGPSトラックログに置き換わりつつあるけど。
これ2023年版の地図だけど、まだこういうのも残ってる。

昔ならばそれで問題なかったのだろう。
コースのあるおおよその場所だけしめすから、後は現地で判断しろと。
だがアプリとなりGPSで正確な現在位置のマーカーが落とし込まれると、実態との乖離が気になる。
特に道をロストした際、どっちに向かえば登山道に復帰できるのか?という時に判断ミスを招く。
実際初心者のころ、何度それで痛い目にあったか。
まあ、それももう慣れた。

(3/21追記)
調べたらどうも694ピークの東側にも分岐はあるらしい。
西側のここの分岐でピークを踏んでいくと、東側の分岐よりも少し先に降りるようだ。



浜居場城跡。
特に遺構などない植林の山頂。
足柄峠からこちらへ、尾根伝いに抜けられるのを警戒しての番所のようなものだったようだ。



21世紀の森、とは。
森林公園ならぬ林業の仕事を展示する公園のような。
地元の小学生が社会科見学がてらの遠足に来そうな感じの場所だ。


更に下ってくると、ようやく北側の眺めが得られる。
左の山頂の剥げてるのが、大野山の放牧地だろう。


洒水の滝への標識にしたがって降りていく、のだが。
妙に道が悪いな?
と、この辺での出来事。
斜面が大きく崩落しているとこを法面保護工事してる。
その手前に通行禁止の立て看板。
えー、今さらそんなこと言われても困るよ。
たぶん通行の安全は保証できないのと、業者の手持ちに敵等な案内標識が無いだけで、何が何でも通さんぞ、ということではないだろうと推測。
「あれぇ?俺道間違えちゃいましたか?(すっとぼけ)」
「通っていい?いや、ごめんなさいねぇ(右手をチョップしながら)」
少し芝居臭いくらいがジェスチャーとしては伝わるかと。


ジグザグの林道を降ってから、例の工事場所を下から見上げる。
崩落した急斜面で命綱もつけずに土木工事をしている。
大変な仕事だ。

これは最近思う事なのだが。
一般のハイキングコースに飽き足らず、守屋地図、新バリエーションハイキング、さらには何にも紹介されていないようなマイナールートを歩いたとして。
そういう場所も全くの手付かずの自然ではないのだ。
尾根筋に境界標識が打ち込まれていたり、急斜面に杉が植林されていたり。
そんな彼らの作業の踏み跡をたどることをバリエーションだなんだといきがるのは愚かなことではないか、と。
さらに言えば、彼らはつなぎや作業着、長靴や地下足袋で仕事をしている。
登山などよりずっとハードワークだ。
ただ踏み跡をたどるだけの登山者が高性能な登山靴や高機能なウェアを着て、
「十分な道具の準備も無く山に入るのは山をなめている」
などと嘯くのも、何か見失っていないだろうか?と。

まあ、そういう所、あまり突き詰めすぎるを服部文祥さんの様になってしまうので。
バランスを持った感覚を維持したい。



以前から気になってた、洒水の滝とやらも見に行こう。





一番奥は通行止めで、間近にまでは行けなかったが。
落差の大きい立派な滝だ。
付近に大型バスの停車できる駐車場や食堂などもあったりして、結構な観光地なのだな。



本日の最後、この左手の河村城跡を越えて山北駅へ向かう。




山の上の城跡を、遺構を復元している。
本丸・曲輪・堀切など。
ベンチ・トイレ・水道・展望台くらいはあるが、過剰に公園っぽくはしていない、いいバランスだ。



展望台の北に高松山がみえる。

と。
そういえば特に調べることなく山北駅のほうに来てしまったけど。
さくらの湯の定休日って何曜日だっけ?
(スマホの機内モードを解除)
(ググる)
あっ!!!



ベンチに座って落ち着く。
今日渡ってきた山並みが見える。

たしか松田駅周辺でも風呂にはいれたりシャワーを借りられるとこがいくつかあったはずだ。
が、調べると営業時間に間に合わなかったり、定休日だったり。
松田町役場の近くの生涯学習センターのシャワーはOKそうだけど。
ちと遠いな。



河村城跡の東側の車道を歩いて降りるつもりだったが、道路が無い。
googlemapで確認しても、道路は存在しない事になってる。
では山高地図の車道表記は??
どうも菜の花に沈むここの事らしい。



男にも泣いていいときが人生に三度ある。
生まれたとき、親に死なれたとき、下山後入るつもりだった温泉がお休みのとき。


駅でアルコールティッシュで身体の一部のみ拭い、シャツだけ着替えた。
松田駅の乗り換えが15分なので、ビールを飲みたいなと箱根そばに入ったが。
そういやここはアルコールは置いてないのだっけ。


季節メニューをたのんだら
「今から天ぷら揚げますのでお時間ください」
と。
そばを食べ終えると小田急の急行新宿行まであと1分。
どうする?いっそ居酒屋に入ってしまうか?
ええい、ままよと改札内にダッシュするも。


一足違いで行ってしまった。
次の列車は町田行なので相模大野で乗り換え。
新宿まで座れなかった。
うーん、歯車が狂ってるなあ。


地元に戻ってきて大塚の四文屋。
キンキンなビールでようやく生き返った。
焼きとんやレバーのしぐれ煮をたべる。
あと一口のお酒を前に
「これを飲んだら帰ろうか、それとも……」
と逡巡しているのを見透かされたのかのように
「おかわりどうですか?」
と声をかけられると達人の間合いっぷりに降参してお願いしますと言うほかないね。


北大塚ラーメンでチャーシュー半辛。
今日は長く歩いたのでよく眠れるだろう。