2023年8月31日木曜日

2023/9/1(金)~2(土) 上州武尊山

 ■行き
0703 王子
0709 赤羽
0714 赤羽 6番線 湘南新宿ライン高崎行
0851 高崎
(朝食・行動食購入)
0928 高崎 7番線 両毛線前橋行
0938 新前橋
0944 新前橋 上越線水上行
1039 水上 2640円
1049 水上駅 4番のりば 関越交通 湯の小屋行
1146 上の原入口 1100円

■登山
上の原入口バス停(665m)
↓1:00
登山口(1026m)
↓2:40
手小屋沢避難小屋(1650m)
↓2:00
武尊山(2158m)
↓1:10
剣ヶ峰山(2020m)
↓2:40
登山口(1130m)
↓2:00
健康村バス停(690m)
↓1:00
いこいの湯

■温泉(どっちに入るかは下山時の時間と状況次第)
A.健康村バス停
世田谷区民健康村ふじやまビレジ内「桜川温泉せせらぎの湯」
11~19時
1050円
※食堂は高級かつ予約制なので実質無し

B.川場温泉口バス停
川場温泉センターいこいの湯
11~19時
440円
※食事処あり

■沼田駅への帰りのバス(関越交通 川場村循環線)
健康村バス停(どちらも880円)
右回り:1347.1757
左回り:1102.1657

川場温泉口バス停(どちらも800円)
右回り:0705.0844.1011.1351.1605.1801.1943(土日祝運休)
左回り:0616.0732.1057.1512.1652.1852

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久しぶりに百名山。
上州武尊山は百名山で山としては尾瀬の至仏山からつながってるものの、麓から見ればほぼ単独峰に見える。
登山コースは無数にあるものの、バス停はいずれのコースでも登山口から遠く、長いアプローチを強いられる。

つまりほぼマイカー登山の山なのだな。
登山口を朝早くに出発して日帰りで登ってくる山。
そのため登山口や山中に営業小屋は無い。
私のように都心から鉄道だと、登山口か山中で一泊せざるを得ない。

ちなみにマイカーだと武尊神社からのコースが人気らしい。
アプローチをかなり詰められるのと、
唯一周回コースが取れるのと、
後述する鎖場を降らないで済むのと。
今回私がとった上の原コースはところどころ踏み跡が薄かったが、武尊神社からのコースと合流すると一気に明瞭になった。

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9/1の夜から9/2の朝の間に、スマホ内のmicroSDカードが故障してしまったらしい。
その為9/1分の写真が残っていない。
最初の方だけTwitterにあげていた分が持ってこれているが、画質は悪い点はご容赦。


水上駅前。
土産物屋と飯屋が並ぶ。
上毛高原駅や谷川岳方面のバスはそこそこ乗客がいるが、
私の乗った湯の小屋行は少ない。


上の原入口バス停で下車。

東へ向かって車道を歩く。
暑い。
そして帽子を忘れた。

田舎道ではあるが、道の両側には民宿やペンションがならぶ。
この辺はスキー場なのだ。



1時間ほどで登山口に到着。
地図のコースタイム通りとは思えない程疲れた。
炎天下のアスファルト歩きで汗だくになったのもあるが、
そもそも高低差400mも登ったのだ。
ザックに外付けしていた温度計は29℃をさしている。
木陰に入って休憩&身支度をする。

歩き出してすぐに藪こぎになり、これが林道?と険しい顔になるが、

すぐに普通の林道に出る。
登山口ではない場所に林道が付け替えられたのか。

その林道も半ばを過ぎると下草が生い茂り。
今は林業や治山で使われることは無いのかな。

林道終点ははっきりしせず、いつの間にか山道に入っていた感じ。

ここからは電波が悪くなり、Twitterにも写真をあげていない。
つまり写真はまったく残っていない。
沢の中を詰めていくので踏み跡は薄いが、ピンクリボンもあり迷う程ではない。
名倉のオキまで登ると、緩やかな下りになり、樹木の合間に武尊や剣ヶ峰の稜線が見えたりする。

上の原コースからの道はそこまで悪いわけではないと感じていたが、武尊神社からの道と合流すると一気に道が明瞭になった。
そこから数分進むと手小屋沢避難小屋の案内があり、急斜面をくだるとすぐに避難小屋が建っている。

これは翌朝撤収後の写真だが。
手小屋沢避難小屋はこういうドラム缶タイプのもの。
上越国境方面にありがちなやつ。
どういう物かは調べて知っているつもりだったが、実際にこういうのに泊まった経験はなく。
扉を開けたときの悪臭に顔をしかめる。
採光性がゼロなため、扉を閉めると真っ暗闇になるのと、
通気性もゼロの為、色々とヤバイ。
黴臭さと埃臭さと。
床板代わりのすのこも何か妙にじめっとしているし。
水場へ水を汲みに行ってる間、扉を開けて換気してはみたが、どうにもこれは堪えられないと観念して。
結局いつものようにツェルトを張るのだった。
酒を飲んでとっとと寝てしまう。

朝の3:30頃に目が覚めて。
アルファ米に水を入れておく。
4:30に追加の水とお茶漬け海苔をいれて水茶漬けで流しこむ。

5:10頃、撤収完了。
出発。

稜線に戻るとまだ月が残っている。

昨日は序盤でもうバテてしまった。
今日は歩行時間が長めであるし、この後鎖場がある。
起き抜けでもあるし、ゆっくりとペースを作っていく。

さて、上の原コースの核心部である鎖場について。
山と高原地図の付録冊子には「結構難しい」とあったので身構えてたが。
終わってから振り返るに、少し脅かし気味かな。
もっともどんな人が読むか分からんので危険箇所は脅すくらいでいいのかもだけど。


鎖場1本目。
ここはまあ、鎖を触る必要もなかった。

少し歩いて2本目。
スラブ岩の左右にザイル。

上から見るとわかるとおり一枚岩ではなくウェハース状の断層が露出している。
左右に移動しつつ、登りやすい足場を確かめればここも難しくはない。

少し歩いて3本目。
ここは、まあ、なんでしょうね。
狭い亀裂に体が窮屈でした。

すぐに4本目。
ここは少し長い鎖場。
前半は1本目に近く、登りやすいのだが。

後半はやや傾斜がある。
上体を安定させ、持ち上げるため鎖を頼らせてもらう。

最後の5本目。
ここもやや傾斜がある。

4本目までと比べると、若干だが岩角が丸いような?
鎖を掴みつつ、しっかりと足を置ける場所を探りながら登った。

全ての鎖を通過してみて。
全体的に大きな岩角が豊富で、がっしり掴めるし、安定して立てる。
伊豆ヶ岳の男坂や伊予ヶ岳の鎖場を鎖にぶら下がらず(三点支持の一つとして掴む程度)に落ち着いて登れるならば、ここも問題はないでしょう。

5本目の鎖を上から覗き込む。
しかし難しくはないと言っても、そこそこの傾斜と長さはあり。
下りで通行するとなればちょっと緊張はするだろうな。


鎖場の上端からは西側の展望が開ける。

そして鎖場から山頂までは打って変わってなだらかな道に変わる。


リンドウが群生しているが、さすがにまだ蕾。

山頂が見えた。

背の高いハイマツの中を歩いていると、突然開けて真正面から朝日を浴びる。
そこが、


武尊山山頂。

山頂から南側。
左の裾野の広いのが赤城。
正面に富士山まで見通せるとは。

東側、日光方面。
正直どのピークがどの山だがさっぱり。

西側。
眼下の湖が藤原湖で、バス停のあったあたり。
上越国境の稜線に雲があがりつつある。

堪能した後、次はあのとんがった剣ヶ峰山へ向かう。



山頂からの下りだしは急斜面。
ハイマツ帯の為高度感は無いが、
カラカラと音を立てて動く瓦のような薄い石のザレ場なので慎重に。


だいぶ下らされた。
鞍部から剣ヶ峰山まで100mは登りかえす。

武尊神社コースを分け、

最後の岩場を登ると、


剣ヶ峰山の山頂。
山頂という感じではなく、南北に伸びた岩峰上の通過点だった。


不思議なことに剣ヶ峰山を過ぎると急に地質が変わるのか、
穏やかな道になる。
古いが木の階段やベンチなどもあり、向こうに川場スキー場の最上端部も見える。

階段を整備したのはだいぶ前なのか、所々荒れてはいる。
ただ元々北関東の山道は荒れているものなので、これでも御の字よ。

向こうから登ってくる人が見える。
昨日山に入ってから初めて誰かに会う。
この後ぽつぽつと、6人ぐらいとすれ違っただろうか。



西峰のベンチで休憩。
今日も暑くなってきた。


降るほどに濃くなる空気と高くなる湿度に汗をかきながら、
どうにか下山。
いや~疲れた。


とはいえここの登山口というのは、川場村の中心部から川場スキー場へ向かう途中で。
ここから温泉やバス停まではまだ結構……いや、かなり歩かねばならない。


川場村営のいこいの湯まで歩くつもりだったが。
健康村到着時点でこの時間。
次のバスまで1時間20分か。
ちょうどいい、ここをゴールにして日帰り入浴させてもらおう。

世田谷区民健康村とは……自然体験施設兼リゾートホテル的な。
世田谷区民&川場村村民以外でも利用はできます。
「北区民にはそのへんの川の水でも浴びせとけ」
などと追い出されはしませんでした。
ただ結構ないい施設なので、山から降りてきたこ汚い格好だと若干気後れする。
それとオフシーズンだから?普段は食事処を開けてなくて。
食事処が予約制で、セットが6000円とかの世界なので……

あと、沼田駅~川場村循環バスでもここまでくるの便は少ないので注意ね。

温泉で食事ができなかったので、沼田駅前で一杯やりたかったのだけど。
この後すぐの電車を逃すと次まで1時間半も開いてしまう。
駅前のヤマザキのお店でビールと地酒を焼きまんじゅうを買う。
(売ってるんだ、焼きまんじゅうが)
ただ予想外に電車は人が多く、焼きまんじゅうを食べたり酒をカシュッたりする空気ではない。


高崎駅から高崎線のグリーン車に乗って、ようやく落ち着いた次第。