2017年1月30日月曜日

2017/1/30月 湯坂路

2017/1/30月 湯坂路(道間違いあり)

0531 新宿 小田急線急行
0658 小田原 874円
0700 小田原 箱根登山鉄道
0716 箱根湯本
0718 箱根湯本
0749 小涌谷 620円

小田原駅東口3番乗り場から「箱根町行」のバスでも良い
0700か0720発
小涌谷駅バス停で下車 31分 770円
湯坂路入口バス停まで行くなら、38分 980円

小涌谷駅 530m
鷹巣山  834m
浅間山  801m
湯坂山  546m
箱根湯本駅95m

コースタイム合計3:00

日帰り温泉 和泉
登山道から国道1号へおりてすぐの場所にある
11時~21時 1250円
食堂は無い
箱根湯本駅まで500m




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箱根湯本から西南西に、須雲川沿いに旧箱根街道が伸びる
また西北西に、早川沿いに国道1号・現在の東海道が伸びる
その二つの川の間、西方向に真っすぐ伸びる尾根の上に「湯坂路」と呼ばれる山道がある

東海道は元々箱根越えではなく、足柄峠越えだったのだが、
802年の富士山の大爆発で足柄峠が通れなくなり、箱根越えに道が付け替えられた
その時の最初の道がこの湯坂路だったという
須雲川沿いの旧箱根街道は徳川幕府によって整備されたものだとか
土木工事・治山技術の未発達な時代には、谷間を流れる川沿いに道を作り・維持するのが困難で
尾根通しの山道が安全確実だったのだ

ともあれこの歴史ある道を歩いてみよう
バスで国道1号上にある「湯坂路入り口」バス停まで行けば、本来の湯坂路だが、
そこまでバスで行ってしまうと登りがほとんどなくなるため、小涌谷の駅から歩く



箱根湯本から強羅に向かう箱根登山鉄道は急斜面をのぼる為、
大平台駅と前後の2ヶ所、合わせて3ヶ所でスイッチバックを行う
そのたびに車掌と運転手がポジションチェンジを行う


小涌谷駅で降りると前から運転手が走ってきた
無人駅なので切符を回収するという
ICカードだけみせて了解してもらう
改札はいつの間にかICカード対応になっていた
トイレを済ませ、サンドイッチと缶コーヒーを飲み、身支度する


この通り山の上の方は雨雲がかかっている
天気予報では6~12時が20%、12~18時が10%
天気は快方へ向かうはずだが
一応カッパは上下とも着込む


金型はこね園というホテルの脇道を行き、


その奥、千条の滝という場所に向かう


ここが千条(ちすじ)の滝
なるほど、ちょっとおもしろい
だけど落差3m程度で滝というのもな
ベンチがあるので、身支度はここでもいい


千条の滝から山道に入る


すぐに分岐点にでる



標識のない分岐点にでる
ちょっと悩み、地図を出す


右の、水平に行く方がそれっぽい
谷側に杭が打ってロープが張ってあるのが最大の根拠

しかし左の沢沿いに登っていく方も同じくらい踏まれている
山と高原地図でみても登っていくように思える
また地形図+GPSで確認しても左に登っていく方が登山道になっている
なので左に行く
案外すぐ先で合流するだろう、と、この時は考えていた


だが少し行くと踏み跡が怪しくなる


この光景を目にして、さすがに違うのではと思ったのだけど


地形図+GPSで確認するとこの通り、道ははずれていないのだ


濡れた岩を手も使ってよじ登る
振返ってみると確かに岩を切って、手足をかけやすく細工した後がある


だが沢を登っている内に人の形跡もなくなり、再度GPSを出すと



あ、これはマズイ
間違った沢に突入している
さっきのルート上のところまで引き返す


さっきのルート上であることを確認した場所まで戻ってくる
よく見ると左手に踏み跡が見える
こっちか?


よくよく再確認
ここから南へ、水平方向へ移動するようにルートがあるはずなのだが……


完全にヤブ
どこにも踏み跡は無い
これはお手上げだ
最初の二股の分岐点にまで引き返そう


右手の道を行くと、なんと10mも進まない内に標識がみえる
その標識、もう少し手前に欲しかったな


うーん


 しばらく水平に歩き、ここから尾根上に向かってジグザグに登っていく



それがこの地点


 登り、


 登り、


道端にある小さな杭をよくみてみると、箱根町の管理プレートだった
つまりここが正しいルートであることの証明なわけだが


尾根上にあがる
気になる場所で振返ってみる
この左側から登ってきた
右手はヤブだが、緩やかで、歩こうと思えば歩けなくもない
ここか?と思ってGPSで確認する



うん、間違いない、ここだ
あの踏み跡のないヤブをどうにかこうにか歩いてくれば、ここに出るのだろう
しかしこれは一体?
(この道間違い?については最後にまとめます)


地図上でもルートに復帰して安心して歩く


ほどなくして浅間山と鷹巣山の間の鞍部にでる


林道も交差している
ここから南へ、鷹巣山へのぼる


 鷹巣山へは結構な急斜面だが、階段が付けられているので歩くのに問題はない


山上に出たのか?
随分と広々している


そこから南へ更に歩くと


山頂?に到着


 山頂標識は無いが、こんな案内図が


山頂は湿った雨雲が通過している最中、展望もなにもない
カッパを上下とも着てきて正解だ
濡れたベンチにも座れるし

間違った沢ルートを歩いたせいで時間のロスと変な疲れ方をしてしまった
少し休もう


北側の浅間山は雨雲の中


が、降りている最中に雲が切れて浅間山の広々として姿が見える


鞍部まで戻ってくると、北西の麓の方に小涌谷が見える


鞍部から浅間山へは標高差が少なく、緩やかな登り
道沿いにずっと、両脇に椿が植えられている
開花時期に来ればきれいだろう


つぼみ

あとで調べたが、葉がギザギザしているのは椿でなく山茶花らしい




椿の道が切れたと思うと、その先に標識が


標識とベンチがある


その数十メートル東にもう一つのベンチと看板が
ここ浅間山にも山頂標識は無い



浅間山から東へ降りる
傾斜はなだらかなのだが……


地面の土の性質がとても悪くて
泥と粘土の中間のようなぬめった土で、とても滑りやすいのだ


地図で見た地形と、元東海道だったという情報から予想したとおり
とても開放的で気持ちのいい道なのだが
とにかくズルっとすべりやすい



晴れていれば二子山が見えるはずだが


途中、尾根上に鉄塔が



鉄塔は妙に背の高いクマザサに覆われていて、風があたらない
なのでこの秘密基地めいた場所で小休止





こんなにも気持ちのいい尾根道だというのに
滑りやすい地面に悪戦苦闘


手頃な倒木があったので腰かける
昼には早いが、あと1時間程度で下山する
残ったおにぎりをここでたいらげる




防火帯のように広い道が終わり、林の中に入る







山と高原地図に「滑りやすい石畳」とあったのはここか



しかしこの石畳
斜面に対して階段状にではなく、平らにつくられている
その為濡れた平らな石に足をのせると滑るのなんの


ここなど特にひどい
一体なにを考えてこんな石畳をしいたのか
山道のことなど知らない土建業者に施工させたのか


下山直前
右下に見える駐車場が、入る予定の”和泉の湯”


国道1号線に下山


下山口の隣にある日帰り温泉”和泉の湯”
なにしろ箱根湯本なので、温泉などいくらでもあるのだが、
下山口の隣というのがいい


後半は滑りやすい山道に神経をつかい、予想以上に疲れた
さいわい転倒はせずに済んだが、靴と裾は泥まみれに


湯上がりにビールとスポーツドリンク
泉質・施設ともに今ひとつだったかな


温泉をでて、駅まで歩く
いつの間にか天気も良くなっていた


駅の方にくると観光地の賑わい
軽く何か食べたかったが、いかにもな土産物屋や観光地の軽食店ばかりで、おいしそうな店がない


ちょうど新宿まで直通の13:48発のロマンスカーがあったので、特急券と駅弁を買って乗る


小田原といえば鯵、らしい


新幹線などでもおなじみの、カチコチなスジャータのアイス


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湯坂道は、尾根沿いで広々とした道でとても気持ちがいい
これは予想通り

しかし雨上がりのぬかるんで滑りやすい道と、下の方の石畳のすべりやすさはなかなかに凶悪
これは予想外

この道を歩くのならば、よく晴れた時に来るべきだ
歩く当日だけでなく、前日も晴れていた時が望ましい

またベンチは浅間山と鷹巣山の山頂にしかなく、数も少ない
ゆっくりと寛ぎたいならシートを用意した方がいいだろう
シートを広げられる場所ならいくらでもあるのだから


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千条の滝から鷹巣山分岐までの道について

最初の分岐のように見える場所で、地図に従って左の登る道を行くと私と同じ行き止まりにハマってしまう
地図とは違う右を行くのが正解
それだけ覚えておけばいい

ただ、不思議なのはどうしてそうなっているのか
わりと大雑把な山と高原地図はおくとして、
国土地理院の地形図は山道の位置については正確なはずなのだ
なので、地形図の示す山道はたしかにあったはずなのだ、少なくとも以前は

何らかの理由でそちらが歩かれなくなり、何年も経ってヤブに覆われてしまったということは考えられる
ただそれにしては、正解の道はよく踏まれていて、ここ最近に出来た道、という感じではなかった
何なのだろうな、あれは


赤線が実際の登山道

緑線が私が間違ってハマった沢

青で?をつけた、地図上のルートは道どころか踏み跡も存在しない
ただし強行しようと思えば行けなくも無いかも