2015年10月24日土曜日

2015 10/22木~10/23金 大菩薩(牛の寝通り)

20151022木~23金 大菩薩峠・牛の寝通り

1237 新宿 中央特快高尾行
1318 高尾
1325 高尾 中央本線甲府行
1428 甲斐大和 1944円
1450 甲斐大和駅
1531 上日川峠 1000円
1600 福ちゃん荘
   テント300円

福ちゃん荘
↓0:50
大菩薩峠
↓0:30
石丸峠
↓2:50
大マテイ山
↓1:50
小菅の湯

小菅の湯 10~18時 620円

奥多摩駅行バス
1438 → 1533 980円
1745 → 1840 〃

大月駅行バス
1441 → 1541 1100円

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天気予報が良い、紅葉がちょうど見頃らしいと好条件
大菩薩から東に伸びる「牛の寝通り」と呼ばれる長い尾根は一度歩いてみたかった
それと奥多摩のおもだった日帰り温泉施設はあらかた踏破した私にとって、小菅村の「小菅の湯」だけが残った最後の一つだったので、ここにも入りたかった


午前中にいろいろと家事をしていたら出発がギリギリになっしまった
駅に向かう途中のコンビニで食料を仕入れる予定だったが昼時なためどこも混んでいる
仕方なく乗り換えの高尾駅のホームのキオスクで缶ビール1つとパンを4つ買う
2日分の食料にしてはちと足らない気もするが、それ以上めぼしい物がなかったし、非常食もあるのでいいかなと


 甲斐大和駅
平日の昼下がりで人気がない
今年の4月から無人駅になったようだ
駅の近くにコンビニがあったので、サンドイッチとおにぎり2つを買い足しておく

 上日川峠(ロッジ長兵衛前)
バスは私と、途中の温泉までの女性2人組のみだった
ただ折り返しは甲斐大和への最終バスとあって、結構な人が待っていた


 身支度もせずにぶらぶらと歩き出す
今日はすぐそこの福ちゃん荘までなので気楽だ





 ん~、紅葉は終わり頃かな

福ちゃん荘
今日は宿泊はやらない日らしく、到着時にはご主人がもう小屋を閉めている所だった

ひろーいテン場にすっかり慣れたツェルトを張る
これから寒くなることを考えると、今年のツェルトはこれが最後かな
支柱のストックは短めにする
天井が低くなるが、下に隙間が出来ないようにするため
サイドリフターを引っ張ると見た目が不格好になるが、これをしてあるのとないのとでは中の快適さが雲泥の差になる

 テン場は私が独り占めかなと思いきや、もう一張いました
珍しいノースフェイスのテント

水場で水筒を満たしておく
ナルゲンボトル1Lとプラティパス2.5L
多すぎでは?と思うかもしれないが、明日の行程は長く、途中に水場が一切無い
石丸峠まで行ってしまえば後は降りるだけだし、多少重いのは我慢しようという考え



 小屋前のベンチで夕食

やたらと鹿の鳴き声がする
すぐそばからも声がするので森の中に目を凝らしてみるが……
なかなか姿は見せない



 本当にすぐ近くから鹿の声がするのでもう一度森の中を見る
肉眼ではチラと見えたが写真には納められず

だいぶ暗くなってきたので寝床に引き上げる


夜中
恐ろしいほどに鹿の鳴き声が響きわたり、うるさくて寝付けない
甲高かったり野太かったりする声が10分おきくらいで響く
テント場にまで鹿が入ってきたのか、寝ているすぐ近くで足音もする
張ったロープを蹴飛ばされたりしたら嫌だなあ


翌朝
6時にセットした目覚ましよりも早く目が覚める
想像よりもずっと暖かく、冬用の寝袋では暑かった
テントの中で今日のルートを確認
6時近くになり明るく・気温も上がってきたので寝床を出る



ツェルトを撤収
ツェルトは濡れてはいなかったが、多少は朝露がおりたようで、ツェルトの下だけ落ち葉が濡れていない


 朝飯を食べながら大菩薩の稜線を見ると、だいぶ雲がかかっている

 朝食も済んで準備完了
プラティパスが膨らんだ分、ザックがパンパンに
冬用のでかいシェラフが半分くらい占有しているとはいえ、もう一回り大きいザックも欲しい
このアコンカグアの45Lザック、結構長いこと愛用しているんだけど、細身なこともあってか45Lとは思えないほど”荷物が入らない”

 大菩薩峠までは、介山荘の軽トラが通れるようになっている
道は良い

 富士見平山荘
営業しているのを見たことがない


山小屋というより民家風な勝縁荘
ここも営業しているのを見たことがないが、いつもパジェロミニが停めてある




 介山荘が見えてきた


介山荘・大菩薩峠に到着

ちと休憩
雲の中で見晴らしは悪い

石丸峠に出るには熊沢山へ、あと100m程登る




 特に山頂は経由しないが、ここが山頂近くか
今回の最高地点


 石丸峠
上日川峠から回ってきた老夫婦とすれ違う

石丸峠から小金沢山への尾根を少し登ると、牛の寝通りへの分岐点

 太陽は高くなってきたが、雲の向こう

 牛の寝通りに入ってすぐ、小雨が降ってきた
天気予報は良かったはずだが……
牛の寝通りに入るともう、小菅村に降りるまでエスケープルートは無い
石丸峠まで引き返して上日川峠に帰ることもチラと浮かんだが、
小雨でそれは弱気にすぎるだろうと腹をくくって進む

それにしてもこのクマザサ、通る人の少なさを思わせるなあ
蜘蛛の巣も結構張っている

地図をみて「間違えないようにしないと」と思っていた長峰との分岐点
ちゃんと標識がありました
牛の寝通りも松姫峠まで行くと結構長いが、長峰を行くと松姫湖の下に降りる
こっちもいい加減長い上に道が相当怪しいらしい





 牛の寝通りの方にはまだ紅葉が残っている

奥多摩の水源林巡視道はとてもしっかりと作られていて、作業道には見えない
故に標識がないとハイカーが間違ってしまう


 突然森が途切れたと思ったら、そこが榧の尾山だった

山と高原地図のアプリ版は横画面に対応していないため、東西に長いルートが見難い

 雨も少し弱まって、ちょうどいい切り株もあったので、榧の尾山で腰を下ろして食事
昼にはだいぶ早いが、この先落ち着いて食事が出来るかあやしいので

水はナルゲンボトルに移し替えて、残りのプラティパスは捨ててしまう
2kg軽くなると肩の負担が明らかに違う

雨にも慣れてきて、この幻想的な風景を楽しもうという気もしてくる
とはいえ、やっぱり晴れて欲しかった

緑なままのもみじもちらほら

 無論ここは山梨県だが、大菩薩よりも北にある丹波山村と小菅村は、降った雨が奥多摩湖側へと流れる
そのため東京の水源林であり、東京都水道局のシマでもある

 女性一人のハイカーとすれ違う
雨の日にこんな長いルートを下から上がってくるとは
ちょっと驚いた
結局大菩薩峠以降で出会ったのは、石丸峠の夫婦とこことで3人だけだった


 いい加減歩き疲れたな、と思った頃に、榧の尾山と同じように木々がぽっかり切り取られたスポットに出た

地図で確認してみたら、ここがオオマテイ山手前の分岐点だった
さて、
・高指山の北を尾根通しにすすむ
・高指山の南を沢沿いに降りて林道終点に出る
のどちらかだが、尾根ルートは最後のジグザグが気になる
雨で落ち葉の急斜面は滑りやすい
南ルートにしよう

霧で見えなかったが、実際の所20mも進めば分岐点と標識があった
ここを左に逸れて小菅村に向かう
直進すれば松姫峠にでるが、そっちは「バスは一日一度来る」なIGZOな所なので

 ホウの木の葉?
ちょっと良くわからない


 昭和56年植林の表示
当時でも決してスギの植林だけだったわけではないのね


 こ、これはフェアリーリング?
半円だけど
環状に並んで生えているキノコは妖精が踊った跡とも、異界への入り口とも言うイギリスの伝承

 作業道とは分かりにくい分岐(※)

ここも

なんだか右手が山になってきて……
あれ?高指山?
ひょっとして降りるべき分岐を過ぎちゃった?

 ここの橋は下の木が丸太のまま
濡れた木はよく滑るので気を使う

 標識があったので見るとモロクボ平まで来てしまっていた
作業道だと思った(※)の所が降りるべき場所だった模様

この辺りから雨も止んだ
雨が止んだというより雲の中を抜けたというべきか


 スギの植林帯に入ると里が近いと思わせる


 奥多摩地域における東京都水道局の杉林管理は恐ろしく行き届いている

 営林小屋?使われている気配は無いけど

でも小屋前では焚き火した痕跡が

ようやく下山できた
だが集落まではまだ少し歩く模様


山奥の集落のそのまた最奥部といった所
鹿柵に囲まれた畑はあれど民家はまだ無い


 ようやく集落に出る

小菅村の田元集落
もう少しで小菅の湯だ

と思いきや!
「本日休業」の無慈悲な看板
そんなバカな、休業日は無い温泉だと思ったが
と慌ててスマホで確認したが、確かに「第4金曜日は定期休業」とある
見落としていたのか
ウカツ

小菅の湯到着が13:35
目標14時、遅くなれば15時頃になるかも、と思っていたので
私にしてはだいぶ早く歩いたことになる
雨のせいで気がせいたからなあ

それはともかく次の奥多摩駅行のバスまで1時間もある
すぐ隣の道の駅小菅に行ってみる

 道の駅の食堂は、一般的な道の駅のそれとは違ってちゃんとしたピザ・パスタのレストランだった
店員は皆コックコートを着ていて、入り口で案内があるような
正直山から降りてきたばかりのこ汚いジャージ姿ではちょっと躊躇する程度には

 季節の野菜のスープ(500円)
細かく刻んだ人参・大根・キャベツ・トマト・キノコ(舞茸?)を薄味のコンソメスープに仕立ててある
パルメザンチーズがちらしてあることを除けば「素人くさい料理だな」というのが第一印象
でも飲んでみるとキノコの風味と旨味がとてもよく出ていて、何らかの「プロの技」が感じられる

小菅村じゃがいもとソーセージのクリームピザ(1280円)
あっさり目のピザが良かったのだが、バジルが苦手なので
それにこういうところでは地元の食材を使ったものを食べるべきだという変な考えがあるので、
消去法でこれになった
生地はもっちりとしていて、石窯で焼いた香ばしさとあいまってなかなか旨い
グラタン風な味で少々重いので、残り半分はタバスコをぶっかけて食べた

どちらも美味しかった
都内のちゃんとした店で出てきたもおかしくない品ではあった
が、私が道の駅に求めるものはこういうのではないのだよなあ
でも地元の人にしてみたら、ちゃんとしたピザやパスタの食べられる所が近くにないから、こういう店が欲しいのかな

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奥多摩駅でバスを降りた時は
「めんどくさいし、もうこのまま帰ろうかな」とも思ったが、自分でも体臭が臭いのが分かる
結局いつものもえぎの湯に入ってから帰りましたとさ

今回ほぼ無風で気温も暖かかったが、これで雨さえなければなあ
春にでもまた行くか
小菅の湯にも入りたいし