2018年11月11日日曜日

2018/11/10土~11日 テントじまいの七ツ石山

秋も深まり、いよいよ低山のシーズン。
色々と行きたい候補の山がある。
今週末は土日ともに天気予報は良さそうだ。

ただ、このところ妙に暖かい日が続く。
天気予報でも最低気温が10℃もあるという。
それならば……今年最後のテント泊をやっておこうか。
こないだの三峰はツェルトだったので、ちゃんとしたテントで。
11月末に三連休があるが、さすがにそこはもう寒いだろう。
取り立ててどこにという計画もないので、いつもの雲取奥多摩小屋にしよう。



 ホリデー快速1号は御獄を過ぎても満員。
奥多摩駅のトイレをすませて出てみればものすごい人出だ。
鴨沢・丹波方面行きのバス乗り場が長蛇の列で、役場手前まで並んでいる。
そして警視庁が登山届の提出をかなり念入りに呼びかけている。
このところの登山届条例化の流れもあるし、今がハイシーズンで実際事故が多いのだろう。
七ツ石小屋や山の休憩所かえるさんのツイッターでも鴨沢ルートでの事故が頻発していると聞く。

西東京バスもフル増発で対応してくれてはいるものの、8:35のバスにはのれず、9時過ぎに戻ってきたバスにようやく乗れた。
ハイシーズンにホリデー快速は悪手だったな。


 今日はおとなしく鴨沢から。
9:45出発


 標高500mの鴨沢集落にまで紅葉はおりてきている。


 天気は上々。
ただし体調は今ひとつ。
昨夜はよく寝付けなかったせいか。


 
 何度も登っているルートなので、特に言うことはなし。
紅葉の写真をとりまくる。


 水場のところで休憩。
おにぎり2つにアクエリアスを800ml飲み、水を足しておく。
テント装備に加え、防寒対策で荷物が少し重いのだが。
歩きやすい鴨沢ルート故か気をつけていてもいつの間にかオーバーペースになってしまう。
このところ重い装備の事が少なかったからなあ。


 廃屋~堂所間が紅葉の見頃


 堂所まで来ると、だいぶ色あせてしまう


 まないた
それはそうと、道のりでは1/3かもしれないが
あと4時間は脅かし過ぎでは?
コースタイム的には3時間強ってとこでは?

でもま、問題を起こす人ってのは時間に無頓着・無計画だったり、自分の体力を把握してなくてバテてしまったりなものなので。
少し脅すくらいに盛っておこうって意図は分からないでもない。


 高い枝にきれいな色があったので写真に撮ろうと仰ぎ見て、妙に曇ってきているのに気づく。


 マムシ岩で2回めの休憩
南側の空はまだそれほどでもないが。


 七ツ石の山頂は雲がかかってきている。


 下段巻道
なんだか降り出しそうな気配だ。


 13:42ブナ坂到着


 雲の中のブナ坂


 ヘリポート
いくら夜間はヘリは飛ばないとはいえ、何か緊急事態があれば夜明けと共に飛ぶ事もあるかもしれないし、そうでなくたって幕営禁止場所なんだからさ。
それとこのあたりにテントを張るのはグループが多く、騒がしい。


 設置。
今日はマット2枚敷き。

それはそうと。
奥多摩小屋の前で都の環境局?の人がアンケートを取っていた。
多分奥多摩小屋閉鎖の後のことだな、と思ったので協力してきたよ。
奥多摩小屋をどのくらい・どうして利用してきたか、が前半。
後半は……
トイレが無くなり、携帯トイレの使用場所になったとしたら、あなたはルールを守るか?
使用後の携帯トイレはどこで捨てるか?
といった内容。
どうも携帯トイレの使用場所の設置を視野に入れているようだ。

うーーん。
まあ、そうなれば、一応ルールには従うよ。
でもなあ。
うんこを持ち帰るのって抵抗感大きいのじゃない?
ブナ坂のあたりってちょっと北に・唐松谷側に降りると身を隠しやすい、言っちゃあなんだが雉撃ち適地なんだよ。
実際私もお腹がギュルギュルしたときにやったことがあるし、立ちションも含めれば他人がしに向かうのも何度も目にしている。
果たして守られるだろうか?
臭いと悪評高い奥多摩小屋のトイレではあるが、それでもトイレがあることで多くの人はそこで用を足している。
トイレが無くなったら、みんな雉撃ちにならないかな?

それに何より。
お金のない奥多摩町は仕方がないにしても、東京都が誇る雲取山にトイレの一つも設置出来ないものなのだろうか?
確か南アルプスの北沢峠から仙丈ヶ岳へ登る沢沿いルートの半ば、避難小屋の脇に携帯トイレの使用場所があったかな。
あそこは確かにトイレを維持管理できる場所じゃないし、沢水を汚染されても困るという場所。
でもここはヘリポートもある。
複雑なバイオトイレとかでなくとも、タンク式のトイレを随時交換とかできないだろうか?
無論、いち利用者として費用の負担に協力は惜しまない。
携帯トイレを購入して・持ってきて・自宅までうんこを持ち帰る負担に比べたら、一回1000円の有料トイレでもその方がありがたいというのが正直な気持ち。
というか、ああいったアンケートで堂々と「ルールは守りません」と記入できる人はそんなにいないと思うので、だいぶバイアスのかかった集計結果になりそうな気がするよ。

そういやここは国”立”公園だった。
ならば管理は国(環境省)のはず。
(国定公園ならば都道府県の管理)
もともとの奥多摩小屋が奥多摩町の管理だったもので、
場所が東京都奥多摩町と山梨県丹波山村との境界線上で、
管理は国、と。
奥多摩小屋閉鎖後の問題は「どうする」だけじゃなくて、「誰が」の問題でもあるのか。


 水を汲みに


 ちょっと前に水の出が悪くなってしまったとか聞いたが。
細いものの、そこまで悪くはない出方をしている。


 ウトウトして少し寝入ってしまった。
トイレに行くにももうヘッデンが要る時間。
iPhoneではうまく撮れない。



Zenphone3でシャッタースピード2秒、ISOオート
せめてシャッタースピード位はいじらせて欲しい。




 翌朝
3時台に目が覚めるも、まだ寝袋の中でウトウト
前回三峰ルートで雲取山荘にツェルトを張った時は寒かったが、
今回は防寒対策をしっかりしてきたのでとても暖かい。
気温が高い、というのが一番の理由ではあったが。

さて。
小雲取から野陣尾根を下って日原へ降りるロングコースも考えたが。
今日は新しく再建されたばかりの七ツ石神社を見に行こう。


 4時過ぎ、まだ真っ暗だがゆっくりとテント内で荷物を片付け始める。
スナグパックの寝袋。
基本夏にしかテント泊をしなかったので、「快適・7℃、下限・2℃」でも充分だったのだが。
春秋にもテント泊するようになってきたので、もう一段上の、快適・0℃くらいのが欲しくなってきている。


 ISUKAのインフレータブルマット
実はかなり昔に買ったものの、ここ数年全く使わなくなっていたのをふと思い出して持ってきた。
ISUKAは登山専門店ならどこでも扱う寝袋のメジャーブランド。
これもクッション性は申し分ない。
ただ、空気を入れて膨らます(謳い文句ではバルブを開けばほっといても膨らむらしいが、そんなことは無い)のや、きっちり空気を抜いてたたむのが思った以上にめんどくさい。
表面がツルツル滑るのもあまり良くない。
傾斜地にテントを張ると、中で寝てても滑り落ちてしまうんだ。
何より、エアマットの宿命としていつかは空気漏れが発生するし、それが厳冬期の雪山の中だと命に関わるという。
そんな事もあって、ウレタンフォームのマットに移行したのだが。
サーマレストとの二重敷きがさすがのクッション性と暖かさだった。


 インフレータブルマットはしまい、いつものリッジレストの上で朝飯。
カフェオレ2つ(100kcal)
カロリーメイト(200kcal)
プロテインバー(110lcal)
昨日の朝買ったチョコファッションのドーナツ(550lcal)
お昼までもたせるのに申し分の無いカロリー。
というか、ドーナツのカロリーすごいな。
そりゃドーナツ大好きだったフランク・シナトラも太るわけだ。

11/16追記:シナトラじゃねえ、プレスリーだ
ただプレスリーが喰いまくったのも正確にはドーナツじゃなくて、ピーナツバターサンドをさらに油で揚げたものとか。


 テントの撤収を始めた頃はまだ、東の空が白み始めた程度だったので、ヘッデンを灯しての作業だったが。
撤収完了したときにはもう灯りは必要無くなっていた。


 5:55出発


 奥勘助窪に雲が溜まっている


 七ツ石山の向こうにもう朝日が出かかっているが、曇のためにご来光にはならない


 北側を見れば唐松谷の方にも雲が溜まっているが、こっちはだいぶ高い
1300m位まで雲かな?


 ブナ坂十字路
七ツ石山へ向けて登る


 七ツ石山の西面は、小雲取山への登りに似ている。
実は何度も雲取に来ているくせに、七ツ石山の山頂を踏んだ事はまだ無いのだ。


 七ツ石山山頂
朝日が東の空に昇ってきている。
ここも例の御影石の立派な標識になっている。

かねがね、この山頂標識が立派すぎ……いや、人工物的すぎて、静かな山の頂にはそぐわないと感じている。
そりゃあ、雲取山位の格の山頂ならばいいけどさ。


 東の空~南~西の雲取山まで


 七ツ石神社
銅吹きの屋根がまばゆい。
お賽銭を起き、山の安全を願う。


 向こうにちょっとだけ見えてるのが鷹ノ巣山だろうか?
ここから七ツ石小屋へ下る


 7時ちょっと過ぎに七ツ石小屋前を通過。
テント泊の人たちが撤収をしていたが、どうにもこうにも、テントとテントをくっつけるような置き方をしている。
スペースが無いからそうせざるを得ないのだろうが、
離した場所にペグを打って、張り綱を張れないと、強風時が不安だ。

私は泊まった事はまだ無いものの、以前のお祭り山荘の経営から丹波山村の経営に代わり、だいぶ賑わうようになっているようだ。
だが、キャパの無さはいかんともしがたく。
奥多摩小屋が閉鎖し、テント場もなくなるとしたらここも大混乱になるだろうなあ。


 紅葉をながめつつ、のんびり下山


 小袖の登山口近く
このところ滑落事故が相次いだ為か、随分と警告がものものしい


 実際こういうような、倒木によって道が塞がれたり・倒木の根っこが道をえぐってしまったりといった箇所が随分と目についた。
今年の夏は台風が激しかったから。
雲取に限らず、どこの山でもこういうのは目についたよ。



 8:50に小袖の登山口に出る。
鴨沢に降りてコーヒーでも飲んでるか、所畑に降りて確実にバスに座るか、迷ったが所畑に。
ただ鴨沢バス停から乗ってきた人は意外にも一人しか居なかった。
いつもなら乗り切れないほどの団体でバスがぎゅう詰めになるのに。
昨日あれほどいた登山者はどこに行ったのか?
寒くなってきたので朝の行動開始時間が遅いのかな?


 もえぎの湯は混んでた。
わさびをたっぷりすりおろした根っ辛そば。
辛いというより、むせる。


 12:02の電車で帰る。
でかいザックというのは相応にウェストハーネスもでかいものだけど。
混み合う電車がバスで床におろした時、そのウェストハーネスが邪魔なんだ。
どうしたものかと以前から考えていたのだが。

昨日電車の中で女性がこうしているのを見かけた。
なるほど、これはいいアイディアだ。



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