2018年6月20日水曜日

2018/6/17日 浅間尾根

2018/6/17日 浅間尾根

浅間尾根・浅間嶺は奥多摩の中でも初心者向けの、人気の山
ただ五日市駅からバスが遠く、なんとなく脚が向かないままになっていた
一度行くと習慣づくのか、このところ奥多摩ばかり登っていて、今日も奥多摩の気分
軽く登りたい時にはちょうどいいかもしれない



ホリデー快速1号が到着した武蔵五日市駅のバス停
長蛇の列である
団体さんも居るようだ
しかし降水確率0%のわりに、湿った雨雲のような霧が山の低い部分にかかっている



急行・都民の森行きのバスの最初の停車場である「本宿役場前」で下車
本当は「払沢の滝入口」バス停が登山口なのだが、理由は後で



檜原村は兜造りと呼ばれる古い民家が今なお残る
無論文化財的なそうした立派な建物もあるが、道端の何気ない民家もそうした古い造りを残していたりして目を引く

道すがらの自販機で缶コーヒーを買う
今日は馬鹿に寒く、温かいのが欲しい
2つ目の自販機で温かいのがまだ売っていた
山用の小さい財布で来たので小銭を持ってない
1000円を入れると100円玉8枚と10円玉5枚で釣りを返されて財布が重い
あとで飲めばいいや、と150円の缶コーヒーを2つ買った



役場前から北秋川方面へバス停2つ、「払沢の滝入口」バス停
トイレもある



自宅最寄り駅に06:50頃に行けば、ここに08:02に到着できる
だがその次となると10:30までバスがない
自宅でグダグダと出発を遅らせていたら08:02着のバスに間に合わなくなってしまい、結局ホリデー快速&都民の森行きのバスになってしまった
もっともバス停2つ歩くだけなのでどうということもない



とうふ屋の脇から入る
まだ9時前だが小学校のグラウンドから少年野球の声が響く



払沢の滝(ほっさわのたき)駐車場にある案内看板
この看板は上が西、下が東になっているが、檜原村の地形がわかりやすい
南部を西から東へ流れる秋川と、北部を西から東へ流れる北秋川とが本宿、役場のある村の中心部で合流し、更に東の五日市へ向かう
この北部と南部を隔てる東西に長い尾根が浅間尾根なのだ

治山・土木技術の未発達だった昔は谷底の道は危険で
上り下りの負担はあっても、山の上の尾根道が比較的安全な街道だったのだ
この浅間尾根は檜原の人や、遠く上野原の人々が五日市へ交易に行く古くからの街道でもあったという




この駐車場で準備、といっても靴紐を締めるくらいだが



前回の戸倉城山から使っているプラ金具
靴紐を結ぶ必要がなく、引っ張るだけのもの
ひと目見て、「歩いているうちに緩んでくるのではないか?険しい道を歩くには信頼できないのでは?」と感じていた

結果からいえば、確かに多少は緩む
だが「紐が緩んだ」と感じるほどには緩まない
むしろきつく締め上げすぎたときには程よい程度まで緩んでくれる

ただこれはそのように意図して作られたわけではなく、紐の形状や太さによっても変わってくる部分だと思うので、たまたまいい具合に感じているだけだろう
気楽なハイクには今後も使うが、険しい岩場のあるルートではちゃんと結んだ方が良いと思う



林道ではあるが、この上にまだ時坂(とっさか)という集落があり、くねくねした車道が通じている
ここが山道の入口



こうした山道が本来の街道だったのだろう
だが自動車社会の到来とともに、車が通れるほどに拡張できない山道は別に車道が作られ、街道としての役目は終えることとなった



だがそれでもかつての主要街道、道はしっかりしている
電柱も車道ではなくこちらに建っている
(電柱はあまり短い間隔で建てると効率が悪いため、くねくねした車道沿いにではなく、山の中を直線に突っ切るルートで建てられる事が少なくない。障害があった場合の保守が大変ではあるが)



一度、車道に出る



再度、山道にはいる



上の方から何人か、ハイカーの声が聞こえる
湿った霧がかかり、よく見えないが
降水確率0%だったので雨具を持ってきていないが、本降りにはならなだろう



時坂の集落の中でもひときわ立派なお宅



時坂の上の方から麓を見下ろす
時坂は東面の日照が得られる山上集落でもあるのだな
晴れていればきっと眺めがいいのだろうが
今日は小学校のグラウンドが見える程度だ



再び車道へ出て、さっき話声の聞こえたあたりを登っていく(※)



新しい林道を作っている
ここが時坂峠かな?(※)



だいぶ湿った霧にまかれてくる
まだ9時過ぎだが、トレランの人やロードバイク乗りなどもわりと居る



北からの道が合流する三叉路



標識を見ると、あれ?北側が時坂峠?




あー、ほんとだ
再び車道に出た時(※の時)、時坂峠へ登る山道に入らずに車道を歩いてきてしまったようだ
でも私以外のハイカーも皆、車道を歩いていたな

帰宅してから守屋地図を確認した所、再び車道に出た所から、上り方向ではなく下り方向へ数十m程度歩けば時坂峠への山道があった模様
これは調べて頭に入れておかないと分からないな
そして山と高原地図のアバウトさよ



峠の茶屋
うどんがおいしいらしい



その先にもう一軒、そば屋もある
そちらは店の人が開店の準備をしていた
(写真を撮ったはずだが、残ってなかった)



直感に反するが、左の下る方が浅間尾根の道




時坂から浅間嶺へ向かう登りは、イメージに反して沢沿いから始まる
結構水量豊富な沢だ
浅間尾根は地形としては松生山を経由して笹平へ下る尾根の方が主脈で、時坂の方へ下る街道がついている方は支脈になるのか



白い花びら
ヤマボウシが最近まで咲いていたのか



関東ふれあいの道に指定されている
8kmなら手軽な半日コースだ



尾根の北側を巻いていくが、尾根の上の方はカタクリの群生地があるらしい



谷底を向いた看板
タバコの火の始末を訴えるないようだったが、なぜ?
もとは道の山側に立てた看板が、地盤が少しずつ流れるのと共に動いてきたのかな



十字路にでた



浅間嶺へは西へ直進した方が早いが
南に行けば展望台がある
この天気では何も見えないだろうが、ちょっと気になるので行ってみよう



湿った急斜面はつま先で地面を蹴ると滑る
慎重に登っていくと



松生山との分岐点があった



開放感のある尾根上を西へ進むと



ここが展望台かな?
でもアレ、ガイドブックとかで見た記憶のある浅間嶺の山頂標識だ




ここが展望台(?)
こことは別に休憩所が近くにあり、そっちの方からも人の声が聞こえる
浅間嶺というのはここから西へ登った、903ピークのことだと思うが



晴れていればさぞかし眺めのいい場所だろうと思うが



ともあれ休憩
先日ヨモギ尾根を歩いたとき、はたまたその前に本仁田山から花折戸尾根を下ったとき、
熊鈴をつけたほうがいいなと感じる事が何度かあったので、買ってみた
真鍮のベルの方がチーーンといい音がするが、ずっと鳴るにはちとうるさいかなと思って
カラコロ鳴るアルミの鈴にした

ここで2本買った缶コーヒーの1本目を飲み終える
今日は気温も低くてちっとも喉が乾かない
1.5Lのコーラを持ってきているが、手を付けずにお荷物で終わりそうだ



展望台から西へ下ると十字路
南は上川乗バス停からの道

右手(北側)を少し行けば休憩所があるのだろう、人の声が聞こえてくる
山頂の903ピークはここを西へ直進した方向だが



案内標識がなく、踏み跡もやや薄い
一度北側の休憩所へ行き、そちらから登るのが本来の道なのだろう
だがまあ、いいや、直進して登ってみよう



小さなお社があった
これが浅間嶺の名の由来の浅間神社の分社かなにかだろうか



お社の裏手、903ピークに来たが
案内標識があるきりで、山頂標識も無ければ三角点も無い
お社があることから、ここが浅間嶺で間違い無いとは思う

ただ、経緯はわからぬが、今はここではなく東の展望台が浅間嶺の扱いなのか
あるいはどこのピークが、ではなく、このあたりの山を総して浅間嶺と呼ぶのか



903ピークの場所



903ピークから西へ
山林の境界が霧によっていい感じに色がぼやけ、白と緑のきれいな2色になっている
雨の山も幻想的でいいもんです



903ピークの西側、北の巻道との合流点
北の巻道の方が明らかに道が太い
おまけに北の巻道の方の案内標識に「浅間嶺」と書かれている
やはり903ピークは「浅間嶺」ではないのだな



浅間嶺をすぎると歩く人もやや少なくなる
向かいからやってきたおじいさんに「そば屋はやってました?」と聞かれる
開店準備していたとは伝えたが
そうか、浅間尾根は西から登って、お昼に峠の茶屋でそばかうどんを食べてから降りるというのもありか



人里(へんぼり)峠
霧に包まれているせいか、今日はフォーカスがあってない写真が多かった

私は仕事の都合上で知っていたが、東京都の難読地名として知られる人里
なぜか青梅奥多摩方面に難読地名が多い



やや、いかめしい雰囲気のお地蔵様




桟道を支える岩盤が崩落したので通行止め
大きく高巻きに新しい道が作られている
黄色い標識を読むと2009年とあるから、もうだいぶ前だ



高巻きの道をおり、元来の道と合流する



西側の通行止めのところの道は、もうだいぶ緑に覆われてしまって
通行止めにせずともそっちに行く人はいないだろうな

帰宅後、ヤマケイアルペンガイドの「奥多摩」を読み返すと、桟道の写真が乗っていて
しかして今日は写真の場所を通過しなかった
崩落した桟道というがその写真の場所なのだろう
しかし奥付を読むと、
 2009年4月25日 初版第1刷
 2009年11月1日 初版第2刷
とある
編集しているうちに、入れ違いで崩落が発生したのか

そして私が山登りを始めて、わりと初期に買った本だが、そうかもうそんなに経つのかと感慨を覚える



浅間尾根は太い山ではあるが、所どころヤセ尾根になっていたりもする
そしてそんな場所に限って向かいから団体さんがやけに沢山やってくる

これは多分、私と同じバス(都民の森行きは定時1台、増発2台で計3台のバスが出た)に乗った団体さんが、西側から登ってきて、この辺で東から登ってきた私とすれ違う頃合いだったのだろう

私は下山後に数馬の温泉に入るつもりだったので東から西へのルートをえらんだが
西から東へのルートも人気なのかな?
峠の茶屋でうどんなど食べてもいいし、下山しても払沢の滝や役場のあたりなら飲食店もあるだろう
役場からならば、藤倉からくるバス路線も合わせて、バス便も多くなるし




古くからの街道だった山道らしく、往来の安全を見守るお地蔵様がいたることにある





藤倉から登ってくる道はだいぶヤブに飲まれて、トラロープで封鎖されている




数馬分岐に到着
浅間嶺を出てからここまでベンチなし
ここで休憩して2本目の缶コーヒーを飲み干す




まだ時間は早いが
それなりに満足したのでここから下山してしまおう



数馬分岐のお地蔵様?は、古代の豪族か役人のような帽子をかぶっている




数馬分岐から浅間尾根登山口へ降りる道はなだらかで歩きやすい




横倉林道を横切る



檜原街道が見えてきた



途中何度か看板を見かけたお店
すごいきれいな建物でびっくり
そば屋、兼民宿で日帰り入浴もできるらしい
ここをゴールにするのもありかな



檜原街道近くまで降りてくると、さっきのお店の大看板が



いちまいいわばしを渡れば檜原街道にでる



そこから西へ数十mで「浅間尾根登山口」バス停
今日はバス停もう2つ分歩く



数馬の湯に到着



13:15頃到着
14:53のバスが帰るのにちょうどいいかな



温泉上がりにビール
冷え方注ぎ方ともにパーフェクトだ



名産のおいね芋のフライドポテト
前回はコロッケを食べたので、今日はフライドポテトにしたが
一人で食べるにはちと多いな



休日限定のすいとん
鉄の手取り鍋で出てくるので最後までアツアツ
野菜に舞茸こんにゃくがたっぷりでうれしい
そしてすいとんがモッチモチでうまかった
湯上がりなのに汗をかいてしまうのが難だが


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浅間尾根は、ずっと尾根上を歩くものだと思っていた
実際は尾根上よりも少し北側なり南側を巻く道で、樹林帯の中が多い
ただその分とても歩きやすい道だった
浅間嶺周辺を含め、展望の開けているところでは、さそかし眺めがいいのだろうな、と思われた
晴れていれば、ね

思えば石尾根や大岳山などから富士山を望めば、手前の山並みの一つに浅間尾根がいつも目に入っていた
次来るときはよく晴れた日に来たいものだ

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