おなじみの本仁田山だけど、未経験のコースで。
思うところあって、今日はGPSをOFFにしていきます。
別に普段そこまでGPSに頼っている訳ではない(バリルート除く)
あとで見返して「あの地点を何時に通過している」とか「この写真はあの地点で撮った」と確認する用途で地図をスクショしておくことが多いのだが。
見れば知らず頼っていることはあるかもしれない。
確かに北側への支尾根が幾筋もみえる。
今日も暑いが土の地面と木陰だけでだいぶ違う。
車がたくさん停まっている。
ハンターたちが巻き狩りやってるようだ。
なだらかな植林帯の尾根だ。
本仁田山からの下山コースとしてはもっとも安全な道だ。
安寺沢のコースは実線コースではあるものの、ザレ気味の急斜面が気が抜けないからなあ。
なんだっけ?昔調べたような気がするが。ノリウツギ?
左手に見える本仁田山の形から、ここが1011ピークだろう。
なぜこんなところで?と遠目に捉えて思ったが。
東の沢から吹き上げてくる冷たい風が、鞍部のここらを乗り越すので。
天然のクーラーで涼しいのだ。
いい場所を見つけるもんだな。
こっちはそれほど遭難は聞かないのだが。
なにぶん本仁田山で死亡遭難が続いたからかなあ。
富士山もかろうじてみえた。
都心方向も霞んではいるが、この時期この時間にしては良く見える方か。
ゴンザス尾根は何度も歩いているが、花折戸尾根は初めて。
温泉のある方へ降りたいもんね。
隣の杉ノ尾根同様、なだらかな植林帯のようだが……
ここはかつて実線コースながら奥多摩有数の遭難多発地帯だった。
登山口が駅近くで歩く人の絶対数が多かったのはあるだろうが。
遭難記録を見ると下りで支尾根に迷い込んでしまうらしい。
そのへん、先入観なしに見てみようとGPSを切ってる。
極力地図も見ないつもり。
見失う程でもない。
速いな。
道を譲ろうと振り返るも、その人は道の上ではなく少しはずれた植林帯の中を歩いている。
それでいて踏み跡上の私より早い。
そして時折キョロキョロしている。
まだ見つからぬトレラン練習会で遭難した人を探しているのだな。
途中、左のふくらはぎが攣りかけた。
一分ほどで収まったので、揉んだり叩いたり、なだめすかしながらゆっくり降りていく。
しかし妙だな。
ぼちぼち樹間に麓の民家の屋根が見えだしているのに。
迷うようなところが見当たらない。
踏み跡はところどころ薄くなるものの、一本道で見失う程でもない。
小ピークから尾根筋が二手に分かれたり、尾根が太いといったような迷いやすい地形でもない。
いったいこのどこで道迷いするというのだ?
踏み跡を外したところに見える、林業者のマーキングのテープに釣られてそっちに行ってしまうのだろうか。
このまま何事もなく下山かな?と思っていると……
ここまでにあった林業者のマーキングとは異なる、強い主張のピンクテープ。
例のトレラン練習会で遭難していまだ見つからぬ人も、下山口近くまで来ていながら引き返しているようなのだ。
違うな、これは。
多少なりともハイカーが歩くのなら、こんなにも踏み跡が無いはずがない。
違う、違うのだが、行けそうではある。
樹間の向こうに見える民家の屋根との傾斜を考えるに。
と思ったが違った。柔らかすぎる。
これは雨水の通り道だ。
いいぞ。
最期が崖や擁壁だとアウトだなと心配していたが、多分大丈夫そうだ。
下山はここ。
たぶんここが本来の花折戸尾根の入口だった橋だろう。
ここが通行禁止になり、花折戸尾根は実線コースではなくなった。
現在はここよりも南側の小さなお社のとこがとりつきになっているらしいが。
登山靴から足を抜く時、今度は右のふくらはぎが攣った。
くぅ~~!
濡れたシャツを着替えようと脱いだ時に、さらに右の大胸筋が攣った。
痛ぇ…痛ぇようとうずくまる。
満身創痍じゃないか、我。
これは我慢するようなとこじゃないな、と随分昔に友人に貰ったツムラの68番を飲む。
甘いんだな。
そして5分程で痛みが静かに引いていく。
話に聞く通り、いい薬だ。
これは確かにお守りに持ちたくなる。
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