GWに行き、寝袋を忘れて撤退とあいなった熊倉→酉谷のリベンジ。
今回スマホポーチを忘れ、スマホはザックの雨蓋にしまっていたので写真は少な目。
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計画メモ
0442 王子
0447 赤羽
0458 赤羽
0507 池袋 178円
0512 池袋 飯能行
0615 飯能
0616 飯能 西武秩父行
0711 西武秩父 796円
0750 御花畑 三峰口行
0813 白久 450円
白久駅
↓3:30
熊倉山
↓3:00
酉谷山
↓0:20
酉谷避難小屋
↓2:00
一杯水避難小屋
↓2:30
東日原
東日原から奥多摩駅行のバス
0940.1125.1245.1411 (※)
24分530円
奥多摩→王子 1275円
(※バス時刻は西東京HPのハイキング時刻表20240401版を確認してメモしておいたのだが、どうも更に改正が入っていたようで現地の時刻は異なっていた)
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当日の朝に水筒に水を詰め、最終確認しながらパッキングする。
寝袋が無く荷物も少なめなので40Lザックで足りた。
とはいえ水を4L持っていくのでトータル12.1kg。
”はなゆう”で山菜そば。
にごりが無く透き通った出汁がうまい。
すっきりした飲み口。
しゃくし菜漬の油炒めがのっている。
そばに特徴があって、細めのよじれのある麺に、そば殻なのか黒い粒がまじる。
油で炒めたしゃくし菜漬は、高菜とメンマの中間くらいで、これはこれで酒のつまみにいいのだけど。
そばにあうかといわれると、なんとも。
青のりの揚げ玉の方がありがたかった。
今日は長丁場、かつ後半が厳しいと思われるので。
暑さにバテてしまわないよう、体力を温存するよう、努めてゆっくり歩く。
ストック・手袋の準備をする。
山と高原地図は時々スパルタンなコースタイム設定だったりする。
ここをコースタイム通りに歩けるとしたら、似たような標高差の丹沢の大倉尾根(大倉→塔ノ岳)を3:10くらいのペース感覚じゃないかな?
(そちらは3:50のコースタイム)
お腹はすいていないが後半に備えおにぎりとパンを食べる。
先に結論を述べる。
熊倉山~酉谷山は死亡も含む遭難多発地帯であり、「魔界」の俗称もあるほど。
それには登山口から遠く・エスケープができない事も含まれると思うが、
身構えて行ったわりには……普通
いや、もちろん決して楽なコースではないのだが。
城山コース(小幡尾根)が実線コースにしてはやや道が悪く、ここもその延長であった。
多少岩角や木の根っこを掴んで這い上がるような場所もあるにはあるが、傾斜・高度感・高難易度の場所はなく、肝を冷やすような場所は一つもない。
ルートファインドに関しても、人の往来は多いようで踏み跡は基本明瞭。
というか、ずっと尾根通しだし。
テープリボンも多かった。これに関しては遭難多発故に増えた感はあるが。
遠目には岩の上にあり、ピンクテープが岩の上に続いていて
「え?あの岩巻かずに登るの?」
とビビるが。
近づいてみれば岩が切ってあり、手も足も安心して置ける。
写真の標識の左手、宗屋敷尾根からの踏み跡も明瞭にあるが。
ここに限らず地図が頭に入っていて、進むべき方角を失っていなければ間違えることはないだろう。
シラカケ岩から南は岩場もなく、アップダウンも比較的穏やかで破線コースとは思えない楽な歩きができる。
脇が植林帯の所はうっすら踏み跡も見えるが、そんなところを間違えて降りる人は居まい。
そうだ、思い出した。
過去にこの山域で発生した死亡遭難記録で読んだのだが。
その遭難者は北の白久駅から熊倉山に登り、東北の武州日野駅に降りるつもりだった。
(と、遺体から発見された手記に書かれていた)
だがどうも熊倉山から北に戻らず、南へ通り抜けてしまったようで。
自分が南に向かっているのに気づかず、いくら歩いても下山する気配が無いのに業を煮やしたのか、降りられそうな所を降りてしまったと思われる。
結果、滝の下の遺体となった。
そのレベルの間違いを犯す人だと……まあ、確かに。
こちらの道がもっと酷く、一見して「違う」と分かる難所ならば、その人も気づいて引き返したかも。
地図上で区間を区切る白丸の場所がここだった。
ここより西側は東大の演習林であり、部外者立ち入り禁止らしい。
立ち入り禁止を謳うということは、立ち入れるルートがあるんだろうな。
さて、熊倉山からここまでゆっくり歩いてコースタイム通りに来ているが。
ここから酉谷山までコースタイム40分は……いくらなんでも無茶では?
この後実際にはここから小黒まで40分、小黒から酉谷山まで40分、あわせて80分かかった。
まだ15時だというのに急に暗く、雲が厚くなってきている。
今朝がたの天気予報では17時頃から雨が降りそうだったが。
西からの雲の移動が少し早まっているかも。
あれ?ピークを踏まずに巻いちゃう?
と不安になりGPSで合っている事を確認。
記録用でなく、不安と確認の為にGPSを見たのは、今回この一か所のみ。
踏み跡はこのあと小黒のピークへ登る。
崩れ気味の斜面を倒木が塞いだりしていて、くぐったり跨いだりで服を少し汚してしまった。
尾根上の小ピークの一つではあるのだが。
等高線からは読みにくいが現地では複雑な地形をしている。
以前は間違った方向へ誘導されかねない難所だったろうと思われる。
今は「こっちに行くんじゃないぞ」ととうせんぼロープが多数張られているおかげで迷う余地がない。
少し下って大血川峠。
最後のひと登りだ、と酉谷山の北面を見上げ息を整える。
雨も降り始めたが、なに、既に汗でびっちょりなのだから慌てる事は無い。
しかし酉谷峠とか、大血川峠とかの地名から察するに、昔には日原と大血川方面を結ぶ峠道だっただろうか。
西側の谷を覗くと、踏み跡のようなものもかすかに無いでもないが。
現状ここを降っていくのは無謀に思える。
最後に酉谷山の北面を登っていくと、尾根が太くなり、踏み跡が散逸しだす。
あれほどあったテープリボンもなぜかここだけ乏しい。
後はもう適当に登れるところを登れ、という感じか。
一番濃そうな踏み跡を信じて登っていくと……
過去に何度か酉谷山に来た際、どこが北への道なのか探しても見つからなかった。
現に自分が出ていたとこ、山頂標識の左2mくらいのとこを振り返ると、確かに踏み跡はある。
だが踏み跡が拡散してしまい、一筋の径になっていない為、知らないと路にみえなかったのだ。
白久駅から酉谷山まで、コースタイムで6:30。
休憩込みの実時間で8:10かかった。
地図の作成者としては一人の名前が挙がっているもののその人は監修で。
広大な山域の調査のこと、実際の踏破しての確認は多くの人に分担しているだろう。
たまに調査員の主観がとんがる事もあるといえばある。
また地図のコースタイムは「そこを歩く平均的な人」を想定しているもので、困難な場所は上級者であることが前提のコースタイム設定であったりもするのだ。
強まってきた雨を浴びながら小屋に向かう。
コンニチワーと扉を開けると、無人。
金曜の平日で、この雨で、この時間。今日は貸し切りだな。
誰もいないのをいいことに「シャワー」を浴び、汗と土で汚れた服を「洗濯」してしまう。
いつになくサッパリした気分だ。
やがて雨もあがり、気温は19℃。
山の上は涼しくて快適だ。
今夜はよく眠れそう……
と思っていたのに、なぜか全然寝付けない。
多少はウトウトもしたのだけど、明け方になっても全く眠気がない。
身体が疲れすぎているからかな?
予定を早め、明るくなるのと同時に出発する。
小川谷林道は相変わらず通行止めなので、一杯水まで東へ向かい、ヨコスズ尾根で日原へ下山した。
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