本当は土日でどこかテント泊したかったのだけど、あまり遠くへ出かける気分でもなく。
寒くなってきてようやく低山の季節になってきたので、少し地味目な山を歩きたくなった。
それと先週の大倉尾根の具合からするに、1000m位の標高なら紅葉がきれいなのではと考えた。
前々からその名を聞く、奥武蔵のウノタワへ行ってみようと思う。
池袋から特急ラヴューに乗り飯能へ。
飯能駅からバスにのって一時間、名郷へやってきた。
15時台に集中して便がある他、一時間に一本はあるようだ。
さわらびの湯の所にフィンランド式サウナ?の施設ができたらしい。
天覧山下の方は知らないと気が狂ったのかと思われるかもしれないが、
能仁寺の敷地に発酵食品の施設ができて、それがこんな名前なんだとか。
ここは街道沿いであり、横瀬を経由して秩父へ通じる往還道だったのだ。
その為かあまり山奥感はない。
向こうに上がるべき峠の稜線がみえる。
ここで支度。
帽子・手袋・タオル・熊鈴を出す。
ふと横を見るに妙なつくりだ。
ひょっとして墓地だった所なのかな?
この辺は石灰の採掘会社が所有している土地らしい。
とはいえ、モノレールは赤く錆びていて、使われている形跡はない。
潰れた家屋が落ち葉に埋もれている。
石灰質の山なのだろう。
S49とあるので昭和49年に設置されたのか。
電柱が設置された年なのか、標識等を更改した年なのかはわからないが。
ともあれその時にはまだ人が住んでいたのだろう。
少し休憩したいなと思ったが。
それならば峠に上がってから休もう。
落ち葉に埋もれてトレースは見えない。
ここで腰をおろしてカップ飯を食べる。
お昼には早いが、カロリー補給をしたくなった。
朝が特急車内でおにぎり2個だけだったし。
南北に走る尾根の東側が採石場なので、そっちに入るなという趣旨。
目の前の天神山は常緑樹に覆われているが、その左後ろは植林されておらず一面の紅葉だ。
ここで飯にしたっていいくらいだな。
ここが。
噂にたがわぬいい場所だな。
ただ、うーん、紅葉のピークは少し過ぎた感じだ。
先週の大倉尾根は堀山の家を過ぎてから紅葉だったが、そうだ、丹沢南面は暖かいから秩父なんかとは同じ標高でも半月ぐらい季節が違うのを失念していたか。
今日は簡単に魔法瓶のお湯でカップラーメンとカップ飯。
ここは風もなく穏やかな場所なのだが、高い位置の鱗雲は随分と速く流れていく。
小一時間ばかり空を眺めてはウトウトしていた。
いつの間にか随分少なくなった。
現在12:45。
名郷バス停まで守屋地図で2:10。
15:00のバスまで+5分の余裕をみてある。
今は真新しい落ち葉に覆われていることもあってかトレースが分かりにくい。
いや、正確にはトレースは見えているのだが、間違ってつけられたトレースが結構ある。
トレースを追っているのに、急に足の裏の感触が柔らかくなったりして「あれ?」と立ち止まってキョロキョロすることも何度か。
テープはあるのだが、次のテープが見えない事も多く。
2回ほど本当のトレースを外れた。時期に復帰したが。
特に水場の所から沢沿いに降りていく場所は、直観的に「ここではないような気がする」と感じる場所で。
テープが無ければ他のトレースがないか先に確認したかもしれない。
沢沿いの心もとないトレースを降りていくと標識があってホッとしたが。
そこであらぬ方向からソロの女性が降りてきた。
その女性もテープを頼りに降りているうちに道を大きく外れてしまったらしく、ようよう復帰して安堵していた。
2年前に来たことがある、という話だったが。それでも道を外れてしまうのか。
いや、このルートはちょっと難しい。
登りでは間違えないだろうが、初見での下りは、特に落ち葉に覆われる今の時期は避けた方がいいかも。
これはかなりきれいに残っているほうだ。
やれやれ、予想外に気を使わされた。
今は-7分のへこみ。
12分余計にかかったわけか。
まあ林道なのでなんとなれば急げる。
と思ったのだが。
このウノタワ入口までの林道は現在崩落の為車両通行止めとなっている。
このように山から崩れてきて埋まったり。
まあ徒歩での通行はさして支障ない。
この辺も昨年の台風19号だろうか。
その場合タクシーに迎えに来てもらう必要があるが、タクシーで武甲の湯まで運んでもらえば、名郷に戻ってさわらびの湯で途中下車するよりずっと帰りは早い気がする。
ただタクシーを呼ぶのが煩わしいので、今回は周回ルートで名郷へ戻る事にした。
朝は誰も居なかったが、14時台に降りてきてみればそこそこテントが張られている。
大きなファミリーキャンプ用のテントよりも、むしろ小さな山岳用テントの方が多いくらいだ。
看板の料金表には確か、駐車場利用なしのテントのみならば1500円とあったか。
案外穴場かもしれないな、ここは。
今はアクセスの良いキャンプ場……氷川とか川井のとかは土曜日は予約制にしているほどらしいが。
ここは静かでテント場も平らに整地されている。
バス停からも10分程だ。
それでも14:30にはバス停に戻ってきた。
守屋地図は林道でも山道と同じように歩く事を想定しているのかな。
十月桜がまだ咲いていた。
テントサウナってやつですな。
あんまりフィンランドっぽくはない。
さわらびの湯はそこそこ混んでいたが、まあ洗い場で順番待ちするほどでもなくサクッと汗を流してこれた。
ここは食堂がなく自販機のみ。
売店の方で、お昼時には弁当総菜類を並べるようなのだが。
午後も遅くになると何も残っていない。
もっと沢山置けばいいのに。
あればあるだけ売れると思うんだがな。
飯能駅に戻ってきて、いつものようにぎょうざの満洲に入ろうとしたが、満席で入れず。
仕方なしに駅構内の日高屋で一杯やってから帰った。
今日も特に体調に異常はなし。
明後日は3か月目の検査と診断がある。
良くなっているといいが……ここ数日妙に食欲も戻ってきていてつい食べてしまう。
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