2025年6月21日土曜日

2025/6/20(金)~21(土) 夏の洗礼@矢岳(秩父)

2日続けての休みで天気も良好。
行くか、一泊で。

朝うだうだしていたら、池袋経由の電車に間に合わなくなってしまった。
武蔵野線経由なら予定通りに現地着できるので、そちらで。
絶対駅くっつけないマンこと西武のせいで新秋津→秋津と西武秩父→御花畑の歩きを強いられる。


はなゆうでかきあげそば。
トイレ寄ってたら2軒食べる時間の余裕はなくなったが。
つゆははなゆうで、そばは秩父そばがそれぞれ良いですな。



武州中川駅からスタート。


駅の近くに農産物直売所や蕎麦道場などもある。


列車の車窓からみても思ったが。
結構険しそうだ。


お社のところから




山道を登っていく。


地図で漆平とある場所。
開けた何かの場所かとおもっていたら意外にも民家があり、そこの庭に裏から闖入する。
一瞬廃屋かともおもったが、横のお墓の手入れされ具合から現住であろうと思い直す。
古い家屋が数軒並んではいるが、車が停まっており、遠くにおばあさんの姿も見えた。
少し進んで畑の前に行くとおじいさんに「どこに登るんだ」と声をかけられる。
地図にはないが、東の方から車の通れる道が来ているようだ。




その車の道を少し進んで、右手に折れて少し進むと獣除けのネットがある。
ネットを開けて進むとすぐに分岐。
正面が若獅子峠で、右が巡視路か。
これは山高地図の書き方が悪いなあ。




道はまあまあ。熊倉山よりはマシ。
大反山の西側で実線コースから破線コースに変わるが、そこでは大きな違いは無い。


新秩父線70号鉄塔の脇を過ぎ、


次の69号鉄塔を望む。




69号鉄塔。


鉄塔巡視路は東のさくら湖の方へ降りていくので、ここでお別れだ。


69号から南へ登ると確かに踏み跡は薄くなる。
ただ悪路という程でもないし、ピンクリボンも豊富だ。
迷うことはない。


962ピークの先で、ピラミダルな矢岳が見えた。
そこへ続く稜線も。
矢岳への登りはなかなか骨が折れそうだな。


12時。
山高CTよりも遅れている。
そうだ、忘れていたがこのあたりの山域のCT設定は妙にスパルタンなのだった。



まだ先は長いが、歩き出してもうすぐ4時間。
ちょうどいい高さの倒木に腰をおろして飯にしよう。
秋津での乗り換えは今回が初めてで。
目についたコンビニでおにぎりを買ってきた。
ただコンビニを出たら隣に個人のおにぎり屋さんがあって。
しまったな、まあ憶えといて次の機会があれば買ってみよう。
(調べたら秋津ナンバーワンという店の模様)

しかし汗をかいたな。
もうすでに全身濡れている。
これは靴の中まで濡れるのは時間の問題か。
この連日の猛暑を警戒して、水はたっぷり3.5L持ってきたが……
汗は念頭になかったな。
下山後の着替え一式しか持ってきてないや。




遠目にみた端正な印象と異なり、通過する尾根上の小ピークといった感じの矢岳。
手製標識が2つ。
アップダウンはキツいが、道はさほど悪くはなく体力勝負なだけだった。
ここまでは、ね。




矢岳を通過すると若干怪しくなってくる。
ここは岩の割れ目を通るのだが、私の図体にはしんどいので左手を巻いてしまった。
ただそっちも良くはないので行けるなら岩を越えたほうがいい。



赤岩の頭の手前、尾根筋に対して横から登るような感じで踏み跡が拡散して不明。
途中大きな岩などもあり、地図をみてだいたいこっち方向だろうというあてで登りやすいところを探す。
踏み跡が不明なのは仕方ないが、なぜかテープが異様に乏しい。
まあ、上りはいいのだけど。
下りで使った場合、尾根を外すように曲がるとこがここを踏めていくつかあり、そのほとんどが踏み跡もテープも無いノーヒントなのは厳しいなあ。
このルートを初見で下りに使うのは、確かに地図にあるように熟達者でないと。



一番の難所は1568ピークの前後でした。
木の根・岩・倒木のミックスな急斜面を行けそうなとこ探しながら登る。
技術的に難しい訳じゃないが、踏み跡が怪しくそこが正解なのか分からないまま登るってのがね。精神的にストレス。
まあ登りだからいいよ。
下りはやだなあ。

またこのあたりから足が少し痛くなってきた。
親指の付け根と、かかとが靴の中であたる感じ。
靴下が濡れてしまい、クッションが効かなくなっているのだろう。

更に悪い事に、標高をあげるほどに蝿をはじめとした羽虫が多くなって。
顔の周りに大量に群がってきて、深呼吸するだけで口の中に入る。
何匹か飲み込んでしまった。
ゲェゲェオエー!とえずくほどに胃酸でむかむかしてくる。
汗同様に虫対策も考えてなかったなあ。



1568ピークの上を通過。
目指す長沢背稜・都県境の尾根は目前だというのに。




そこから鞍部の牛首へかなり降ろされるのがひどい。
地図では等高線3本を跨ぐが、感覚的には100m近くは降ろされた気分だ。

ところで山の地名で「牛首」というのはところどころ見かけるが、どういう意味だろう?
「馬の背」ならば一目瞭然なるほど馬の背だね、なのだが。
私の知っている範囲だと、尾根がくびれた鞍部のようなとこが印象に残っている。
だがそれが牛の首?よく分からん。


木の根の張った急登を慎重に登っていく。
手がかり足掛かりは豊富なので慌てなければどうということはない。


上に登るほど岩もでてきて、またしてもルーファイを求められる。
まあこれに関しては酉谷山の北側もそうだった。


やがて傾斜がなだらかになり、



平らな所に出たならば、もう日向谷の頭への続く尾根筋ではなく、左手の低い方へ回る。


東西に延びる都県境の尾根を乗り越して南へちょっとくだれば、


おなじみの縦走路にでた。
ここから酉谷山避難小屋まではあと20分ほど。


小屋は先客1名。
水はずいぶん細かったな。
羽虫の群れの中しんどいが、飲み水と体を拭く分を汲むのに10分程度かかった。

今日は、ベルキューブのクリームチーズ・カルディのレバーパテ缶詰・オイルサーディンの缶詰、それにリッツのクラッカーを持ってきた。
これでリッツパーティのつもりだったのだけど。
飲み込んだ虫でえづいたせいか、まだ胃がむかむかして食欲がない。
朝昼と充分に食べたせいもあるか。
常温では置けないチーズとクラッカーでウィスキーを流しこんで早々に寝た。


翌朝。
着替えが無かったのでそのまま寝たが、服は完全には乾いていない。
かかとも突っ張る感じがする。
靴を改めると、内側の踵が当たる部分の布張りが破けている。
それは予想通りだが、
外側のこの破れはいつできたんだ??
それも両足とも。
こればもう寿命だな、まだ2年も履いてないのに。


朝5時出発。




コンディションが良ければ天祖山を経由して八丁橋に降りるよていだったが。
足と靴に不安がある為、歩きなれているヨコスズ尾根に変更。

モンベルのテナヤブーツはとても気に入ってた。
2年履いても相応に靴底がすり減って、アッパーが毛羽だって来て、ソールの張り替えを頼むかと考えていたところに後継のアルパインクルーザー800BOAが登場したのだった。
そいつに買い替えたのだが、どうにもおかしい。
足首周りに不具合が多すぎる。
モンベルも不具合は認識しているのか、現在のアルパインクルーザー800BOAは足首側がBOAシステムではなくベルクロテープになっているが。
買う気がしないなあ。
うーん、次の靴どうしようかな。
キャラバンは足型はフィットするけどC1_02sは今の私には柔らかいのだよな。
GKシリーズかなあ。



一杯水で休憩。
これを食う。
値段はおにぎり、
量はおにぎりの半分、
味は……おにぎりを、米の旨さを求めなければそこそこ。
レトルトパウチで潰れる心配が無いのは確かに山向けだ。
こればかりたくさん食うのはしんどいが、食うか分からん非常用行動食にならありだな。
カロリーメイトよりだいぶ高くつくが。


日原へ下山。
東日原バス停にはバスが停まっていた。
何時何分の初か確認してなかったが、まずは手と顔を洗いストックをしまって……とやっているうちに行ってしまった。
09:10の発車だったらしい。
次は10:27。むう。


もえぎの湯でひとっぷろ。
虫に食われてかゆいのも少し落ち着いた。
肩の後ろと首の後ろ、それと脇腹の後ろ、つまりザックの接触していない背中側をシャツの上から刺されたようだ。
半袖シャツで露出した腕は言わずもがな。
しかし下の方には全然いないのに、1300~1400よりも上に大量に羽虫が飛んでる・高いところほど多いというのが良く分からんな。
胃がむかむかするので牛乳2本飲んで胃の粘膜を保護する。



駅前のいつものお店で。
胃の調子が悪いから一本だけだよ、と自分に念を押したが。
飲めばビールはやっぱりおいしいのだった。