0646 新宿 ホリデー快速おくたま1号
0821 奥多摩 1080円
0835 奥多摩駅 奥21東日原行
0848 川乗橋 258円
川乗橋 標高約400m
↓CT3:30
川苔山 標高1363m
↓CT2:20
鳩ノ巣駅 標高約310m
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川苔山は奥多摩地域のなかで人気の山
ベスト10をあげれば間違いなく入るだろう
日原の東、なかば独立峰のような山で四方八方から多数のルートがある
その為一年中登山者が絶えない
そんな名山ではあるのだが、実はまだ登頂したことが無い
山登りを始めて比較的初期の頃に一度挑んだことがあったのだが
真冬に鳩ノ巣駅から登り、膝まである新雪に体力を奪われつつも大ダワまでは行ったものの、大ダワで稜線上に出た途端、冷たい西風にあっという間に体温を奪われ凍えて先に進むことができなくなったのだ
まだレイヤリングもまともに理解しておらず、冬山に挑む服装をしていなかったのだ
そのトラウマ、というわけでもないが
一時期の体力の低下などもあり、なんとなく足が向かなかった
だがいつまでも避けてもいられないだろう
最も人気のある川乗橋からのコースで登ってみたい
先週と同じ、ホリデー快速の始発に乗っていく
先週は丹波行のバスだったが、今日は日原行のバス
先週同様、川乗橋までの増発便が出た
日原行きのバスと言っても、乗客の殆どは川乗橋で降りる
皆、川苔山に登りに行くのだ
川乗橋バス停は川乗林道の入口にある
最初は舗装された林道を歩くが、一応アイゼン以外の身支度は済ませておく
百尋の滝(ひゃくひろのたき)という名瀑を経由する
それも人気の一つ
最初はなだらか
竜王橋を渡ると少し傾斜が急になる
細倉橋
林道は続くが、川苔山へはここから山道に入る
ベンチとトイレがあるので、身支度はここでも良かったな
最初はなだらか
沢沿いの道で、小さな滝がいくつも見られる
先行者が皆、橋の手前で身支度をしている
何かと橋の先を見れば、凍結している
私もここでアイゼンを準備する
10本爪
先週、「私には必要のない道具」と結論づけたのだが
やっぱりきちんと使いこなしたともいえず、未練がある
もう一度使って、きちんと理解してみたい
それとこのルート、冬は結構な凍結路だと聞くので
周りの準備している人を見るとチェーンや6本もいるが、明らかに他の山よりも本アイゼンの使用率が高い
そこそこ固く締まっている
アイゼンの爪がザクザクと心地よくささる
緩やかとはいえ下りの傾斜で、なんだこのコチコチのスケートリンクは
これはチェーンでは食いつけないのでまずい
現に前を歩く男性、モンベルのチェーンで小さな爪もあるやつだが、かなり慎重に歩いている
それに比して10本爪の安心感ときたら!
ここは最低でも6本爪でないと危ないな
たぶん山側から水が出てきて登山道を濡らすのだろう
それであんなに凍結しているのか
崖を巻く細い道もご覧の通り
このルート、滑落事故が非常に多い
夏でもそうなのだから、凍結している時はなおさらだ
目の前に巨大な崖がそびえる場所に出る
一休みには良さそうだが
うん?ここを行くの?
岩場の登り……夏ならどうってこと無いが
アイゼンをつけたままだとちと面倒かも
見れば陽当りの良い南面の崖で、この上に凍結箇所があるようには見えないが
細い崖道で凍結が出てからまたアイゼンを装着するのも大変だ
どうしたものか、と横を見れば
ヘルメットをかぶり、そこそこ筋肉質の精悍そうな兄ちゃん3人組が休んでいる
見るからに山慣れてそうだ
彼らがアイゼンをつけたまま行くか、外していくか、私も小休止して見るとしよう
……つけたまま行った
OK、私もそれに倣うとしよう
予想通りというか、細い崖道をジグザグに登っていく途中に凍結はなかった
だが先週のような腐れ雪に足を取られて難儀することもなく
10本爪アイゼンでの歩行もなんとなくコツがつかめてきた
登りはかかとに重心を置くのだな
とはいえ、ある程度以上の急斜面の登りになると、軽アイゼンよりも脚に負担がかかるのは変わらない
ここが百尋の滝
近くまで寄って見てもいいかもしれないが、山道から下らないといけない
面倒なのでここから写真を撮ってそれで良しとする
相変わらず凍結は無い、が
場所によっては落ち葉の下に圧雪が隠れていたりする
まあ、よほど不注意な足の置き方をしなければ滑らない
地図でも地形を確認したが、まだしばらくは陽当りのいい登りのはずだ
流石にもういいだろうと10本爪をはずす
通りかかった初老の男性二人組に
「この先はもう必要ないですよね?」と聞くと、山頂近くでまた必要になるとのこと
その二人も本アイゼンを外してザックにぶら下げている
信頼できそうな話だ
一方例の3人組は後からやってきたが(滝の所で追い抜いた具合)、3人ともアイゼンはしたまま
山慣れているというか、ありあまる体力に任せてゴリ押ししているようだった
しばらくは凍結のない登り
尾根をぐるりと北側に回ると、再び凍結が出る
例の初老二人組もアイゼンを装着している
けど10本爪はビニール袋でくるんだ上でケースにしまってしまった
この具合なら10本爪は必要ないだろうと、いつもの4本爪をつける
沢筋に降って
登りかえす
岩と凍結の混じった、足の置き場に悩むようなこういう場所だとデカイ10本爪は邪魔だろう
だが小さい4本爪ならば凍結箇所を踏む時は土踏まずの爪をたて、岩に足を置く時は爪のないつま先側で立つ、といった具合に小回りがきく
川苔山の北側に回り込んでいくと
風景が一変して雪山になる
雪はよく踏まれ圧雪だが、凍結というほどでもない
4本爪だと登りで気をつけないと、後ろ足でつま先で蹴ってしまい、ずるっと滑る
こういう場面だとチェーンに分がある
圧雪の北側斜面をがんばって登っていくと
川苔山の東の肩に出る
ここから山頂までほんの200m
先日ユニクロでフリースのパーカーがないか探したが、もう冬物はなくなっていて
代わりにスエットの中でも厚手のパーカーを買った
こういう場面で稜線上に出ると冷たい風に吹かれるので、頭部、とりわけ耳をさっと覆えるフードがほしかったのだ
ただ今日の気温でいえばスエットでも充分
本当に冷たい風に吹かれるようならば、エントラントのカッパをウィンドシェル代わりにだすしね
目の前の山頂へ
到着
山頂標識と北側の長沢背稜
西側、日原方面と東京都西端の山並み
左の木の枝の後ろあたりが雲取山だろうか
晴れていれば南側の展望もいいのだが、そっちは雲に覆われていた
山頂でお昼、ファミマでおにぎり100円セールをやっていたので4つも買ってきてしまった
缶コーヒーと共に流し込む
日原からのバスは本数が少ないので
帰りは鳩ノ巣駅へ降りる
日影の場所はもちろん凍結
4本爪なので傾斜のある場所は少し緊張するが、そこは慣れているので
10本爪を出すほどでもない
階段の横木
丹沢などもそうだが、冬でも登山者の多い山はアイゼンの爪でこんな風にすぐボロボロになってしまう
ダブルストックが普及しだした頃、
「登山道保護のため、キャップをつけよう」という啓発があったが
正直アイゼンのダメージに比べたら、ストックのキャップの有無なんて誤差みたいなもんだよ
4本爪だとこういう時、丸太には爪をたてない、という行動が取れる
これは木の根っこに対しても同じ
山道から林道に降りるとそこが
大根ノ山ノ神(おおねのやまのかみ)
地図にも書いてあるのでダイコンなどと言わないように
今日も無事に降りてこれました、と手を合わせておく
ここから鳩ノ巣駅まで30分ほど、山の南面でもう雪もなさそうなので4本爪をはずす
神社の脇に下山
鳩ノ巣駅前は斎場と自販機が一つあるきりで
その自販機でコーラを買って一息つく
早めにホームに移動し、休んでいると駅の南に特徴的な山が気になる
城山、か
地形図でもルートはないが、城山というからにはかつて砦があり、人が通ったはずだ
何より6方向に尾根が伸びた、(地形図的に)美しい形をしている
帰宅してから守屋地図で調べると、北と南と北東の尾根に紫実線のルートがある
駅から歩けるし、少しだけ登りたい時の候補にしておこう
でも低山のバリルートだし、登るとしたら秋から降雪前までかなあ
それはそうと守屋地図ははやいとこAndroid版も出して欲しい
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