2021年3月1日月曜日

2021/2/28(日) 戸川から表尾根

守屋地図を買ったものの、丹沢のマイナーコースをあまり歩けていなかった。
本格的に春になる前に歩いておきたい。
しかし膝の不安があるなかで、あまりに難儀するかもしれないコースは選択しにくい。
今回は戸川から表尾根にあがる2コースを上り下りで歩いてみる。

戸川というのは塔ノ岳へ登る2大ルート、表尾根と大倉尾根とに挟まれた沢のことだ。
マイカーでくれば戸沢山荘まで詰めてからスタートできるので多少歩き時間を短縮できるものの、バスで来る人間にはあまりメリットは無いかもしれない。
その分人は少ない静かなコースだと思われる。



始発で来た大倉バス停。
暖かくなってきたからか、バスは結構混んでた。
だが自販機で暖かい缶コーヒーを飲んでいると、ガラガラの2本目のバスがきて増発便だったと知る。



戸川公園はすっかり春めいている。


今日はこっち


吊り橋を渡り、戸川林道へ向かう


戸川林道は未舗装が多いが荒れている場所はない。
時折車やバイクが通る。


戸川沿いには3件の小屋がある。
新茅荘は無人のようで、営業しているのかはだいぶあやしい。
作治小屋は人がいた。大きな駐車場があり、そこの管理をしているのか。
一番奥に戸沢山荘もあるが、そこまで行かなかった。
手前のこの休憩所。夏季は山岳警備隊の派出所が置かれるらしい場所から山道に入る。


休憩所の前のこの標識から山道に入ったが、すぐに踏み跡が途切れてキョロキョロする。


沢の向こう側に踏み跡があり、渡るのだと理解。

戸沢山荘の所から入った方が分かりやすそうだ。
また尾根末端の取り付きが少し分かりにくく、林業者の踏み跡に入ってしまいすこしまごついた。
結果からいえば強引に尾根筋を登ってもよかったのだが。


尾根上のコースに入ればこのように、非常によく手入れされた道になっている。
深くえぐれすぎた道などは、その脇に新しい階段が作られていたりする。
ただその新しい階段が、下から見れば見えても、上から降りてくると見えにくい場所だったりして。
しかも通せんぼの目印などがないので初見で下りに取ると段差の大きな荒れた道を歩くことになってしまうかもしれない。



この戸沢からの政次郎尾根、一か所だけ支尾根側へトラバースするところがある。
それ以外はずっと尾根筋。


ある程度登っていくと左手がひらけてくる。


戸沢からは見上げるようだった大倉尾根だが。
いつの間にか天神尾根分岐と同じくらいの高さにまで登ってきた。


花立と大日に挟まれた奥に塔ノ岳。


やがて植林帯を抜ける。


右手に行者・烏尾・三ノ塔


少し左に逸れて、表尾根の合流。
戸沢からここまで出会ったのは3人だけ。


コースから少しだけ逸れた、政次郎尾根の頭に立つと眺めがいい。
肉眼だと尊仏山荘がはっきり見える。


大倉尾根の向こうに富士・愛鷹・箱根。


少し霞んでいて、真鶴半島や伊豆半島はおぼろげ。


大山と三ノ塔を向こうに見て、次の行者が岳へ。



しばらくぶりに来たけれど、行者の鎖場も随分しっかりした鎖になっていた。


烏尾山に到着。


昼近くになって暖かい。
富士山も雪解けが進んでいるのか、上の方にも黒い部分が見え始めている。
表丹沢、つまり塔ノ岳よりも南のほうは本当に暖かい。
奥多摩より半月・秩父よりひと月近くは春が早いように思える。


登りながら食べた板チョコが意外と腹に残っているが。
せっかくなので。
このところ山ではおにぎりばかり食べていたが、ラーメンもいいもんです。


下りは烏尾尾根をくだる。


烏尾山荘の前に標識あり。


烏尾山荘は人の気配なし。



下りはじめがジグザグに南の沢へ降りていくようでちょっととまどった。
モバイルバッテリーを忘れてしまい、守屋地図を入れてあるiphoneが電池切れで見られず。
andoroidの方の山と高原地図は少し古い年度の為、コースラインがアバウトなのだ。
実際は尾根筋よりも少し南側を巻くようにジグザグの踏み跡がついている。



ここまで降りてきてようやく尾根筋を下っていることを実感する。


左手に三ノ塔尾根を見ながら下っていく。


枝打ち用のはしごが置いてあるように、林業者の手が入った森だ。
政次郎尾根のように階段が作られているわけではないが、特に歩きにくいと感じるような場所はなかった。
ただ赤土がでていて、ぬかるんでいる時には歩きたくないかな。


尾根の末端は急降下になる。
特に足の置き場に困るようなことはない。
新茅荘の屋根が見えたらあとわずか。


新茅荘の南側に下山。
下りで出会ったのは2人だけ。
ここで手袋と上着をしまっていたらすぐ後ろから男性ソロが降りてきた。
もうちょっとゆっくり歩いていれば3人だったか。

大倉を出発してからここまで5時間半。
今日はここまで膝に違和感なし。
膝関節の不安に関してはまだ膝サポーターを外せないが、
膝の外側の痛み、「ランナー膝」に関してはストレッチなどが効果でているようだ。
ここから大倉まで小一時間の林道歩きだが膝に違和感なし。
いい傾向だ。

すっかり春めいて暖かい戸川公園は多くの家族連れで賑わっていた。
登山者からしたらただのバス停・登山口だが。
戸川公園単体でも十分遊びにくるに値する場所なのだろう。
周辺にキャンプ場もあるし、一度キャンプに来るのもいいかもしれない。

大倉に着くとちょうどバスが来た。
急ぎストックを洗ってしまってから飛び乗る。


で。
バスを途中下車して住宅地の中を歩く。
さっきまで居た烏尾山が民家の屋根の上にチラ見する。


あった、ここだ。


前から寄ろうと思っていた丹沢そば。
以前はイオンだかのショッピングモールに入っていたそうだが、今はここ住宅地の中で工場併設のそば屋を営業しているそうな。
そばの栽培から手掛けていて、挽き立て・打ち立て・茹でたての十割そばが食えるらしい。



ここの猫?がやってきて何故か凄まれる。


喉が渇いた。ビールがうまい。


セットメニューを頼んだ。
まずはそばがき。
ホカホカでもっちり。
そば饅頭の皮の、まだふかす前のやつって感じ。
先付けなのにこれでお腹が膨れそうな量だ。


メイン。ピンクの変わりそばが桜のそば。
塩漬けの桜の葉?を練りこんであるようなそばで、抹茶塩で食べるのがしゃれている。


うまかった。
お土産に乾麵のそばも買ってしまった。


最期に炒ったそばの実をトッピングしたバニラアイス。
ここから駅まで17分だが、途中下車して寄るだけの価値はあるお店だった。



戸川からのコースだが。
今日歩いた2コースはどちらも歩きやすいしっかりした道だった。
表丹沢とは思えぬほど人が少ない、静かな山歩きができる。
ただやはり林道歩きが長いな。
マイカーで入る人や、沢が目的の人たちが来る所なのだろう。

林道歩きも変化がある、といえばまあそうかもしれない。
以前三ノ塔から大倉へ下る、三ノ塔尾根を下ったことがあるが。
あまりに変化の無い森の中を延々歩くので飽きてしまった事もある。
それと比べたら烏尾山から新茅荘へ下るこちらの方が面白い。
ただぬかるんでいる時は三ノ塔尾根の方が安全かな?

また来る事があれば、作治小屋の手前から仲尾根を登ってみたい。
大倉尾根の天神尾根分岐からの道も歩いてみたいので、ぐるっと塔ノ岳を周回かな。
膝が良くなったらね。

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