2016年10月12日水曜日

2016/10/12水 秩父御岳山

2016/10/12水 秩父御岳山(1080m)

0515 池袋
0616 飯能
0622 飯能
0712 西武秩父 780円
0725 御花畑駅
0745 三峰口駅 440円
0748 三峰口駅発日向大谷行小鹿野町営バス
   2つ目の「贄川」で下車 200円
※1kmも無いので歩いてもいい

贄川の登山口   標高  340m
秩父御岳山山頂  標高 1080m
落合の登山口   標高  400m

コースタイム上はのぼり3:00、くだり2:00
実際は登り4:00、くだり2:30で想定
下山は1530頃

道の駅大滝温泉遊湯館 700円
温泉から帰りのバス
1442,1638,1648,1754




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今年の夏は今ひとつ天候に恵まれなかった
梅雨明けが遅く7月末になり、尾瀬の予定もお流れ
休みの日と天気が噛み合わず、日帰りで登った山も雲に飲まれて山頂からの眺めは無しというのが続いた
良かったのは南アルプスの鳳凰山くらいか

今日は久しぶりに休日かつ降水確率0%
この所遅い時間(8時とか)に家を出て、近場の里山ばかりという舐めた登山ばかりだったので、
久しぶりに始発で行く山にする
候補はいくつかあったが、秩父御岳山で

5時前に家を出るとまだ暗く、半袖シャツでは少し涼しい
コンビニでサンドイッチとおにぎり3つを買う
サンドイッチは朝食に、出発前の電車内で食べてしまう

水は水筒に1Lと、緑茶のペットボトル1Lを持ってきたが、
想定行動時間が6時間半ならば足らなくなるかもしれないと思い、
御花畑駅で500mlの水を一本買い足しておく
しかし秩父は寒い
半袖シャツ1枚なのは私ぐらいなものだ
冬みたいな格好の人もいる

今回東側の贄川の集落から登る
三峰口駅から歩いて1km程なのだが
おあつらえ向きに乗り換え3分で出発するバスがある
僅かバス停2つ分でバスを利用するのはハイカーの名折れのような気もするが、
あえて乗らないというのもなんだか変だ
タクシーと違って、私が乗ろうが乗るまいが、バスは運行するのだし

案の定バスは私一人
白川橋を過ぎて降車ボタンを押すと運転手に
「え?降りるんですか?」
と驚かれる
乗るバスを間違えたとでも思われたか
乗る前に一声かけた方が良かったな



 贄川は秩父往還道の宿場町だったらしい
バス停をおりて民家の間の坂道を裏に抜けると畑が広がる
ここが登山道入り口
事前に調べておかないとわかりにくい


 即道の墓、とある
後で調べた所秩父市の観光案内にこのような記載がある

即道は、享保15年(1730)閏年9月7日、贄川常明寺において「我正に入定す」と自ら穴の中に入ったが、村人がいぶかしく思い棺をあけてみると中は空で、その後時を久しくして、讃州高松(四国)で、即道を見たという伝説が残されている。
>常明寺にある宝筐印塔は寛保2年(1742)、即道の勧進により建立されている。

この簡潔な文章だけでも色々と齟齬がある
齟齬があるままにし、文章を整えなかったのは書き手の良心だろう
が、少なくともここでは昔から聖として祀っているだから余計なことは言うまい


 山の際まで人が住んでいる分、登り始めから急登


 山の上の送電線鉄塔の所から麓が見渡せる
中央やや右に三峰口駅
中央やや左上に武甲山


 その鉄塔


 急登を辛抱強く30分程登っているとようやく尾根に上がる


 視界の端を何かがかすめたので二度見すると
舞茸だ!天然の!しかも結構おおきい株が2つも!
見つけたら嬉しくてこおどりしてしまう程だから舞茸、という説もあるらしいが
でも私は特段好きでもないので取らずにおく


 1つめの標識
支尾根から別の尾根に上がる場所にある
登りはいいが、下りだと確かに標識がなければ直進してしまいそうだ


 地形図をぱっと見ると、山頂から東へずっと尾根が伸びているように見えるが
実際は尾根上にピークがいくつもあり、尾根の北を南を巻きながら進む


 2つめの標識
熊のしわざかな?人間のマーキングがお気に召さないのか


 3つめの標識
北側に猪狩山から続いてきてこの先で合流する尾根が見える
ここでザックをおろして休憩
水を飲んでおにぎりを一つかじる
GPSで確認するとここが標高810m、2/3は登ったか
しかし時間は10時5分
随分調子がいいな


 4つめの標識
猪狩山からの尾根との分岐点


 その猪狩山への尾根
踏み跡の乏しい痩せ尾根
古池の集落から猪狩山経由で御岳山に登るルートは、ある方のブログで写真を見た
踏み跡がほぼ無いような獣道をテープ頼りで登るような難路だった


 ここから山頂への標高差200mは急登になる


 写真ではわかりにくいが結構な急坂で、しかも道が谷川に傾斜している
一昨日の雨でまだ土が湿っていて、足の置き方に注意しながら進む

 急坂に足を置きながら登っていて気づいたのだが
5月に三斗小屋温泉でひねった右足首、とっくに治っていると思ったのだが、
左足首よりも曲がる範囲が少し狭い


本日の悩みポイント
左下に見える水平の道と
右上に上がる急坂と
同じくらいしっかり踏まれている
テープがあるのは左下の道
しかし地形図から判断して右上に進む


痩せ尾根を進む
滑りやすい急坂よりかはいい


 山頂の20m程手前で、南からの登山道と合流する
(帰りはそちらに降りる)


 ベンチにおいてあった案内図
山頂西の肩から落合集落への沢沿いのコースは何年か前に崩落があって通行止めになったのだが、
いまだに通行止めのまま
かつては御岳山に登る一番メジャーなルートだったらしいが
このまま廃道になるのかな


 山頂に到着
時間は1107
コースタイム3:00のところ、休憩込みの実時間3:10で登った
私にしては随分調子がいい
昨日は夜勤明けで昼12時に寝て、夜20時に目が覚め、そのまま夜通し起きていたので
体調はいいはずは無いのだが
おかしいな?
標高差750mで3:00という地図のコースタイム設定が幾分甘めなのだろう

(例えば丹沢の塔ノ岳などは大倉から登ると標高差1200mでコースタイム3:30というスパルタン)
(標高差400m/1時間は健脚にしても、300m/1時間は当たり前のはずなのだ)


 秩父・奥多摩において、山中の神社には狛犬の代わりに山犬の像が置かれている事が多い
だがここは通常の狛犬だった


 鐘を金属のバチで叩くとカーーーンといい音が響く


 山頂から東北側
両神・小鹿野の街が見える


 山頂から北西側
両神山の勇姿


 迫力のある山です


 その両神山の少し右
ひときわ高い大きな山が遠くに見える
方向的に浅間かな?と思ったが、浅間にしては随分近い
多分荒船山だろうか?


 その推定荒船のもう少し右
両神山の八丁尾根と並び、秩父周辺の山では最難関と言われる二子山
あの岩峰!
八丁尾根や妙義山と同じく鎖はしっかり打ってあるらしいが
あれは私の体力技術では手に余る


 山頂から南側
三峰神社のある尾根から藻霧ヶ峰・芋の木ドッケ・雲取山への連なる稜線


 山頂の西側に降りる道はロープが張ってあり、結構な急斜面だ
通行止めの為こちらには降りない


 山頂の北を改めて見ると、小鹿野の北・群馬との境の山並みの向こうに微かに見える山がある


 たぶん、榛名だろう



山頂は狭く、腰を降ろすのに適当な岩も無いので
20m手前のベンチに戻ってお昼にする
すると私の登ってきた贄川からの道を老人3人組が登ってきて、少し話をする
足跡があったので先行者がいるのは分かっていた、と
土が少し湿った急坂の所の事だな


 南への道を下山する
杉ノ峠から西へ、落合集落に降りる
なぜか?
そこに温泉があるから


 ロープの張られた痩せ尾根の下りだが、特段危険箇所は無い


 気の早い枝がもう赤くなっている


 鎖もあるが、特段問題ない


この鎖を通過してすぐに、下から登ってくる2人組が見えた
少し広い所でよけて待っていると、白人の外人さんだった
道を譲っても先に進まない
たどたどしい言葉で何か尋ねてくる
うむ、私の英語力の出番だな!

(山頂まであとどのくらいか?と聞かれる)
→アバウト、トェンティーミニッツ

(手持ちの地図を広げて、いまどこ?と聞かれる)
(しかしその地図が山と高原地図の「奥武蔵」で、この山は載っていないのだ)
→ノー、ディファレントマップ!

(山頂から駅の方に降りる道はあるか?と聞かれる)
→あー、サミットからゴウトゥイースト、アバウトツーアワーでミツミネステーション!

我ながら見事なルー大柴だった



 麓の防災無線からエーデルワイスのメロディーが流れる、正午だ
その後林道を横切る

実は御岳山には以前(2014年の11月)来たことがあって
落合から登って来たものの、なぜかバテバテになってしまい
ここでリタイアして来た道を引き返したのだった
あの頃は今よりも体力があったはずなのだけどな
体調不良だったのだろう
前を行くおばちゃんグループが意外と足が速く、歩き出しのペースを乱されてしまったのもあったかもしれない


 山中の広告看板(広告募集中)

んなわけはない

 いやでも裏もこの通りで
施設名を示す標識もなくて、本当に何なのか分からない

2016/10/16 追記
マイクロウェーブの反射板というものらしい
高周波の電波は直進性が強く、山間地の集落・ダム・水力発電所・防災無線などの電波中継に使われるものらしい


 尾根上の送電鉄塔
西に滝沢ダム(もみじ湖)が見える


 その鉄塔から北を振り返って見やる御岳山の山頂
槍、とまでは言えないが、なかなかのトンガリぶり
特に西からの登りはキツそうだ


 尾根上の小ピークの手前で道が左右に分かれている
右が作業道だったから左だな、と進むと行き止まり
道理で踏みしめる杉の落ち葉がふかふかしていると思った

引き帰してあらためて
ピークに登る真ん中に踏み跡があった
一度経験している道でこれは恥ずかしい
とはいえこういう使われなくなった作業道がたくさんあるのだ


 杉の峠に到着
ここから東に降りれば強石
西に降りれば落合


 きなこをまぶしたかのような粉っぽいキノコ
こんななりだが、確か食べられるやつだったと思う
名前が出てこないが

なお知識として食べられる・食べられないと書いてはいるが、
私は自生のキノコには手を出さない
似たような、同定の難しいキノコは名人でも間違えることがあるのがキノコの世界

……松茸があったらそのポリシーも揺らぐかもしれないけど


 触手のような……
ナリはカエンタケのようだが、あれは文字通り真っ赤なはず
でも先日のサンコタケの例もあるから色違いでは断定出来ない
何にしろカエンタケなら触れるのも危険なほどの猛毒なので、見るだけに


 あれ?道が……
橋が流された?いやでもここに橋なんてなかったはずだ
台風で上から土石流が流れ、その後石と水とで侵食してえぐったのだろうか?

覗くと水はほぼ無く、深さは1m程
服が汚れるのを厭わなければ、降りて向こうに登るのは造作もない
でも汚れるのは嫌だなあ


 少し上流側に渡渉出来る所があるのでそこを高巻きにする
踏み跡もあるのでみんなここを通っているのだろう


 沢にかかる橋を渡ってから、
「あれ、こんなきれいな橋だっけ?以前来たときはボロい橋で肝を冷やしたような?」
と思案するに、すぐ近くに以前のボロい橋が放置されていた
架け替えたのだな


 更に下の、2つめの橋も新しくなっている


 その2つめのほうの、以前の橋
そうそうこれだ、私が肝を冷やしたのは
2年の間に更に風化している
こんな橋が架かっていたのなら、私は渡らない
どこか渡渉できる場所を探すなあ


 林道に出る
あとは落合集落まで舗装路


 集落直前の砂防ダム
この王滝沢の右岸を登るのが、例の通行止めになっているかつてのメインルート

まるで要塞のような威容だ
私には砂防ダムの是非は分からないが、かなりの急傾斜の沢を豊富な水量が落ちてくる沢なので
集落を鉄砲水・土石流から守るには致し方ないのだろうか


 落合に下山完了
木曽の御嶽山を開いた普寛上人が、ここの落合の出なのだ
それであやかってこの山も秩父御岳山に
ここの神社は普寛上人を祀っている


 バイク弁当が名物の大滝食堂
なんとなく、ライダー以外は食べてはいけないような気が
そんなことはないのだろうけど


 落合からバス停一つ分歩くと、道の駅大滝温泉がある
ここでひとっ風呂浴びていく
到着13:40
予定より随分早く歩けた


 温泉はごく簡素な施設だが、泉質はヌメリのあるなかなかの湯
風呂からあがると14:10
次のバスは30分後で、その次のバスは2時間30分後
いつもならビールを飲んで、お座敷で一眠りするのだが
2時間30分はさすがにちょっと
今日はあまり疲れていないし、三峰口は遠方だしな
お昼寝はパスして早めに帰ろう


 滝沢ダムカレー
もみじ湖の名にかけてもみじに見立てたにんじんがイカス


 5分前にはバス停に出て待つ


 ここの道の駅は
・日帰り温泉
・郷土資料館
・食堂
・興民館(公民館ではなく、こう書く)
・地域物産販売所
の5つの建物からなる
商売一辺倒ではない道の駅は珍しい


 影森駅でのりかえ
ド派手な電車と武甲山



御花畑駅から西武秩父駅へ歩いてくると、何やらアナウンスが騒がしい
飯能から先、都心へ向かう電車が全て停まっていると!
東京電力の入間の設備から爆発・出火があり、都内で広域停電とか
そのゴタゴタで帰宅できたのは19時過ぎになってしまった
こっちのほうが疲れたよ

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