奥多摩町の町営だった奥多摩小屋の跡地にキャンプ場が復活した。
そこへ行ってみよう。
設置は都の環境局、予約はtamatanから。2000円と昨今の価格。
紹介は奥多摩町も行っている。
奥多摩小屋が閉鎖となったのは2019年の3月。
雲取山荘から来ていた管理人が常駐していた。
老朽化が激しく小屋が傾いていて。
過疎の奥多摩町では数億かかるといわれる再建費用を捻出できず、小屋の閉鎖に伴ってテント場も廃止となったのだった。
ただあそこは場所が良い。
南の東京山梨側から一泊で雲取に行ってくるならば、宿泊地としてちょうどいい。
七つ石小屋は手前すぎ、雲取山荘は山頂の向こうで遠い。
晴れていれば富士山や南アルプスも見え、人気のテント場だったのだ。
……小屋に泊まる人は少なかったが。
そんなわけで復活を願う声や署名はあったようで。
このたび野営場の復活となりました。
管理人は常駐ではなく、テント泊も事前web予約&決済が必要だが。
ともあれ6年ぶりにあそこで寝てこよう。
まずはR411青梅街道を西へ。
丹波山行のバスならばお祭バス停のスタートにできるが。
平日の奥多摩駅0700のバスは自宅を始発で出ても間に合わないのだ。
中野よりも西側に前夜泊すれば間に合う。
それで一度立川のカプセルに泊まった事もあったが。
五十人平がゴール地点ならそこまでせずともよいでしょう、と。
一般車両はここまで。
何年か前に階段を新しくした模様。
ここの上にモノレールの駅があり、林業者にとっても良く使う道なのだろう。
急な山肌の上の方で伐採作業をしている。
警備の人が歩哨に立っていて、通行人が来るとサイレンを鳴らして上の作業者に連絡してくれる。
立木に絡みつき、木の幹木の枝を乗っ取るかのように咲く藤の花は少し恐ろしくもある。
廃林道の様相だったのだが。
直したみたいだ。
作業道として再び使う事になり、それで直したのだろう。
「奥多摩小屋」と表記あるし。
地図とにらめっこで悩んだっけなあ。
全体的に案内目印は増えてるような印象。
ヨモギ尾根は破線ルートとなっているが、それはハイキングコースではないというだけで。
奥後山の南側は林業者の手が入っていて、この通り整然としていて、バリエーション的な不安はそんなにないのだ。
リボンテープがあるのでよく探そう。
過去に調べた時には山名標識があるような記憶があったが。
過去2回来たときはいずれも見かけなかった。
疲れていてトレースに従って歩くばかりだったので、トレースから外れた小ピークにでもあるのだろうとおもっていたのだが。
今回探してみてもどこにも無かった。
ただ三角点はここにあるぞと主張する棒とリボンだけがあった。
追った事は無いが、多分西側の林道終点の方から来ているのだろう。
あっちの方に現役っぽい大きめの営林小屋あったし。
満開を少し過ぎた頃だろうか?
陽当たりのいい場所の花は散ったりしおれてたりしていた。
東を巻いて五十人平に向かう。
道は一段悪くなる。
水を汲んでいた人に驚かれる。
いや、疲れた。
最期の方結構バテてしまった。
まずはここで給水。
水はじゃぶじゃぶでていて、2.5Lのプラティパスが14秒で満タンになる。
ただ現状、五十人平野営場側としては
「水場はありますが、野営場で管理しているものではありません」
というた断り書き付き。
真冬でも細くなることはあっても、完全に枯れるということは無かったと思う。
七ツ石小屋ほど信頼できる訳でもないが、雲取山荘みたいに凍ってしまう訳でもない。
ただ沢筋のガレた地面に雨どいのようなのをぶっさして水を出しているだけなので、
台風の後などには雨どいがずれてしまう事が何度かあったように記憶している。
奥多摩小屋に管理人がいた時は、あの人が直してくれてたようだが。
今は常駐でもないし。
それで保証はできないよ、という牽制なのか。
階段は新しくした。
簡素ではあるが、こっち側にも扉が。
現地受付はなくて、事前予約している者は勝手に張れってことか。
道の北側の、杭とロープの内側のみ。
ここの尾根自体が東京と山梨の境界で、東京都の施設だから……というのは分かる。
ただ以前のテントが張られていた範囲からはだいぶ狭くなった。
それでヘリポートの方にまで張るやつがいて、多少の問題ではあったのだが。
特に張っても問題ない場所までNGになってしまった。
それでもテントの底全体が平らに張れる場所はもう残っていなかった。
一部木の根が浮き出ていたり、斜めになっていたとしても、
横になった際に腰から頭にかけての部分が平らならいいでしょ、という観点で場所を選んだ。
杭とロープの内側に適地が少ないのに、外側にこんないい場所があるの。
環境局のHPを見ると最大で70張、今は試験運用で平日は20張制限にしているようだけど……
見たとこ、ロープの内側に張れるのは20張がいいとこじゃないかな。
それ以上となると平らな場所を求めてロープの外側に張るやつが出てくると思う。
70張ともなると、現地の何をみて行けると思ったのか。
……アチィ
テントの中は温室だ。
両側扉なので網戸でなく解放すれば風は通るのだが、まだまだ日が高くて羽虫がうるさいので。
標高1700mなので、単純に気圧差でいっても平地より10℃は低いはずなんだけどな。
となりのテントの人と暑い暑いと文句を言いあって飲んだ。
テント泊の人は2000円の中にトイレ代込み。
4室あって、左から 女性専用/女性専用/男性小専用/男女兼用
紙になるべくうんこを付着させないよう、携帯ウオッシュレット(ペットボトルにシャワーヘッドみたいなのをつける奴)を持ってきたのだが。
あまり水を落とさない方が良さそうだ。
さすがにまだ新しくきれいだ。
ただ水の無い場所での掃除は大変だろうな。
よく見ると手前側と奥側に分かれていて。
鍵のかかっている手前側は休憩所のようだ。
もちろん誰もいない。
忘れたのか、緊急時の避難所としてあえて施錠してないのか。
土間はなくて、扉より内側は土足禁止らしい。
寝袋、持ってくる必要なかったな。
さて。今回はここで寝るのが主目的なので。
つい最近踏んだ雲取山頂に行く気もないのだが。
代わりに……
ずっと長い事気になっていた、このブナ坂の南側の破線コースを歩いてみようと思う。
かつてゴミは埋めるもの……はいい方で、場所を決めてまとめて投棄するのが当たり前だった時代の名残り。
ひどい有様だったのだが。
五十人平を整備するのに合わせてここも片づけたようだ。
少し離れた場所に若干の瓶缶が残っているくらい。
実は今回、奥後山を経由せず、死人窪~奥甚助窪を横断してここに登ってくるコース取りも考えていた。
ただ下調べしている時に、最近にそのコースを通った人の記録で崖道が崩落して危ないというのがあり、それで辞めといた。
他人の山行記録は参考になる。
元々私も誰かの参考になるかもとの思いでblogにしてはいる。
ただ正直なとこ、そこの状態が危ないかどうかは人によって大きく異なるし、
特定の人にとっても危ないかどうかは写真からでは判断するのが難しい。
というのは最近よく感じるところ。
落ちたら死ぬような崖でも、安定して足を置けるステップがあり、掴んで上体を支えられる岩角などがあれば、なんてことなくすいすい歩けたりもするし。
逆に一見危険はなさそうに見える斜面でも、ステップがなく、地面が固くキックが効かず、砂ざれ落ち葉ざれで踏ん張りが効かないような場所は怖い。特に下り。
滑ったらどこまで落ちるのか、そこから自力で復帰できるのか、そこらが読めないと怖いよ。
所々左手、ブナ坂へ出る登りの踏み跡もある。
それはヨモギ尾根側の道ははっきりしているのに、東のブナ坂十字路側には入口がまったく分からないこと。
たぶんダンシングツリーのあたり、マルバダケブキの野原のどっかに出るのではないかと推測しているのだけど。
どれ、どこにでるのかな?
ブナ坂十字路の目の前。
十字路じゃなく、実は五差路だった?
言われてみれば道があるようなないような……
いや、テープでもないと分からないって。
この地面の木の枝も自然に落ちたものではなく
「こっちはハイキングコースじゃないから入るな」
のサインだったのか。
ここの場所、富士見ターンのジグザグを経由しない尾根沿いに踏み跡は以前からあったけど。
なんだか正式に道が作られたのか?
雲取山のマムシグサはなぜかこればかり。
一気に倒壊が進んでる。
秩父側の白岩小屋もだけど、雨風が吹き込むようになるとダメだね。
あまり人間を警戒してない。
地元民向けの弁当仕出しがメインの業態だけど、二階で食事もできるみたい。
つまみになりそうな弁当とビールを買って二階へ。
従業員スペースなのか、団体貸し切り個室なのか。
む、こっちを先にビールをやっつけたかったな。
宅配料込なのか、全体的に妙に高い。
ただまあ、味は悪くはない。
奥多摩駅前のお店もなんだかんだで廃業が多いからな。
平日でも落ち着ける店があるのは助かるよ。
上を見上げれば、そうか、ツバメの季節ね。
巣箱とかを用意して、そっちに巣をつくるように誘導できたりはしないのかな?
0 件のコメント:
コメントを投稿