2024年12月19日木曜日

2024/12/18(水) 景信山周辺のバリエーション

景信山周辺のバリエーションルートをつなげて歩いてみる。
具体的には相模湖駅からスタートし
A.底沢から鉄塔巡視路を伝って高尾陣馬縦走路
B.高尾陣馬縦走路から鉄塔巡視路を伝って小下沢林道
C.逆沢林道
D.東尾根

Aは新バリエーションハイキングに、ABCは守屋地図に紹介されている。

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歩いたって良いような距離だが、ちょうどのバスがあったので。
底沢バス停からスタート。
R20を逸れ、旧甲州街道の方へ。


中央高速と中央線



旧甲州街道の小仏峠ではなく、北の美女谷へ向かう。


美女谷温泉(跡)
かつては首都圏近郊の温泉として、陣馬温泉同様ににぎわったらしいが。
あの看板に「○○御一行様」とか掲示されていたのだろうか。


私が山登りを始めた頃に買ったこのガイドブック。
2008年の版だが、ここでは日帰り入浴できるような案内になっている。
ただ買った当時(2011年)で既に営業しているのかどうか分からない状態だった。


底沢峠への道を過ぎる。



道すがらの民家は奥の方ほど現住ではないようだが。
桂林寺のお墓は生きてるようだ。


ちなみに工事車両は結構通る。
ここの少し先に何らかの現場があるようだ。
鉱業っぽい操業音が聞こえる。
そこを右手にみると、



未舗装林道のゲートのすぐ先にお墓がみえる。


そのお墓の階段のとこに鉄塔巡視路標識がある。


『新バリエーションハイキング』は郷土史への目配せもあり、読み物としてもおもしろいが。
単純にルートガイドとしては情報が古すぎて要注意な本でもある。
この本ではハイキングコースではない作業道の事を「バリエーション」と呼んでいて。
おそらく著者が歩いた当時は難なく歩けたと思われるのだが。
それ故作業道として使われなくなると荒廃が進んでしまう。
現在では結構手ごわい状態になってるルートもある。
とはいえ今回行く尾根は鉄塔があり、つまり鉄塔巡視路でもあるので道の状態については心配していない。



急登から始まるが、地面は固く踏み固められている。


少し高度をあげると景信山の向こうから太陽を浴びる。



新多摩線69号鉄塔。


を過ぎると尾根筋のまっすぐな道になる。


次の70号鉄塔は道を少し離れたとこにあった。


とうせんぼの黄色いテープがあり、くぐると左右に道がある。



景信山西の水平径路だ。
小仏峠から景信山に向かって登りはじめる時、左手に見えるそれはヤブっぽく頼りなさげに見えるが。
ここはそれなりに踏まれて普通に歩けそうだ。



高尾陣馬縦走路に出た。
ひょいっと飛び出たつもりが足元のロープに気付かず、派手にすっころんでしまう。
グググ、なんたるブザマ。
口の周りと鼻から少し血が出たので唾つけとく。

さて、西へ少し進んで再び鉄塔のところから、今度は北へ小下沢の方へ下っていくつもりだったが。
ここで意外なトラブル。
鉄塔のところで草刈り作業装備の人が話し込んでいる。
山中の鉄塔で作業しているとこなんて今まで遭遇したこと無かった。
推し通るのもはばかられ、スルーして進む。



水平径路の西側の出口。
小仏峠側の出口と違ってこちらは一見、無数にある巻き道の様にも見える。
間違えて入ってくる人も多いのだろうな。
ああ、だから底沢からの尾根道との十字路に、津久井警察署の案内があったのか。

西へと歩きながら、他に北に下れるような踏み跡が無いか探していた。
無いね。
673ピークの北側の尾根は踏み跡こそないものの、地図の等高線を見ても現地の状況でも歩けるように思えた。
ただ考えてみたら、私、小下沢林道の奥の方へ行ったことが無いのだ。
つまり尾根の末端部がどうなってるかを知らない。
この気温で渡渉に足を濡らしたくないし、崖になってたら詰んでしまう。
そもそも通行できるかどうか情報のないとこを初見で下りに使うのはダメだろうという経験則もあり。

結局堂所山から関場峠へ回り、小下沢林道の終点に降りた。



仮に673ピークの北を降りてきたら、このあたりだろうか?


沢の向かいを見る。
林道から沢は落差6mくらい、楽に行き来できるような踏み跡は無い。
沢水は少ない。
その向こうの山側はほぼ崖と言って差し支えない斜度。
これはダメだったな。
とはいえ崖みたいではあるが、植林はされている。
ロープとハーネスと下降器があれば降りることはできるか。
よくまあ植樹したもんだが、たぶんどこからに植林帯への入口はあるはずだ。


新多摩線が見えてきた。


小下沢林道の崩落点。
ここは沢との落差がほぼないとこなので、いったん沢に降り、



すぐに林道に戻る。
が、右手の山に踏み跡が見える。
あれ?ここって。


あった。
予定通り鉄塔巡視路を追っていれば、ここに降りてきたはずだ。


ということは次に行く逆沢林道の起点がここにあるはずだが
……これか。

(帰宅後調べてみると、10年くらい前は普通に車両の通れる道で、起点に一般車両進入禁止の表示があったようだ)



そんな気はしてたが、もう使われなくなって久しい道だ。
崩落が無い事を祈る。


時折こんなピンクリボンもある。
上の植林帯に入る為の目印だ。


比較的にきれいなまま残っている部分もある。



少し開けた場所にでた。
ここが林道の終点だろうか?
上の方から人の声が聞こえるのは、景信山で喋ってる人たちだろう。


ひと気の絶えた廃道かと思いきや、真新しいこんな看板が。
なんだろう?



日本山岳会の人たちがボランティアで植樹や植生の調査をしているらしい。
エライなあ。
とはいえ、国立公園内の国有林ならそういうことをやるべきは他にありそうな気もするが。
それにこんな昔の作業道、登山界隈が手を出すような場所とも思えないんだが?


崩れかけてるとこもあり、気を抜けない。



北面で寒いからか、紅葉が残っているところも。




地面に黄色い札があり、跨いでから振り返る。
一般コースに復帰したみたいだ。




東尾根の分岐にでた。



最後に東尾根を降る。
とはいえ、この状態。
バリエーションと言っていいのか。
ここが登山コースとして紹介されないのは、取りつきに難があって登山口として紹介できないからだろうな。



中央道の脇の工事事業所のある場所へ降りていく。




事業所の中を通り、咎められるようなら頭を下げるつもりでいた。
縦走路上からバリへの入口みたいな場所と違って、こういう「出口」でならよもや山に追い返される事はないだろうから。
しかし来てみるとこの通り、事業所と山への通路は分けられている。

法律は詳しくないが、往来権というか。
そういう自然権・慣習法的なやつ。
古来人の通る道は地主といえどないがしろにはできないのじゃないか。
たとえば山の斜面を広域に取得した業者がゴルフ場を作ったとしても。
そこに元々あった山道を塞ぐことはできず、ゴルフ場内を通行する道は残すみたいな。
ただ山の道について、現在の法律でどうなのかは怪しい、街中の通行権とは違うだろう。
ゴルフ場を作る際の地元慰撫で、なかば好意で残してる気もする。



入口の扉も今日は塞がれておらず、すんなり出ることができた。
日影バス停まで歩いてゴール。

転んだときに打った顎をスマホのインカメラで見ると血あざになっている。
男前を上げてしまったな。

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