2023年7月14日金曜日

2023/7/15(土)~17(月) 奥秩父

・ここ最近の予約文化について

 今はもう輪番勤務になったものの、
この週末の三連休はたまたま私も三連休になった。
天気も悪くなさそうで、それならば少し遠出をしたい。

が、数日前に天気予報を見てから動き出したのだが、どうにもうまくいかない。
山小屋(テント場)の予約がいっぱいだったり、高速バスの予約がいっぱいだったり、特急指定席が完売だったり。

コロナ禍に入る少し前から感じていたことなのだが。
人気の行楽地への予約というのが、何か月も前、それこそ今シーズンの予約受付を開始した段階でいっぱいになってしまうような傾向があるような?
天気など分からない・仕事の都合も分からない、それでも予約を抑えておかないと取れなくなってしまう。
ダメだったらキャンセルすればいい……
そんな風潮を感じる。

天気予報を見てからふらっと旅立ちたい向きにはままならねーです。
まあそんなわけで、鳥海山も尾瀬も八ヶ岳も諦めて。
結局いつものところに落ち着く訳です。
立てた予定は以下の通り。
泉質が良いと聞くはやぶさ温泉に寄りたい。


■行き
0435 王子
0453 神田
0501 神田
0548 立川
0557 立川
0627 青梅
0640 青梅
0717 奥多摩 1275円
0725 奥多摩駅 小菅行
0758 留浦 738円

■山行
鴨沢~雲取山荘 5:40
雲取山荘~将監小屋 6:20
将監小屋~笠取小屋 3:05
笠取小屋~新地平 2:55

テン場代
 雲取山荘 1500円
 将監小屋 800円?
 笠取小屋 1000円

■帰り
新地平バス停
山梨交通(塩山行)0938.1313.1443.1543
→放光寺入口(塩山行)1022.1152.1357.1527.1627
 新地平~放光寺入口 810円
 放光寺入口~塩山駅南口 350円

山梨市民バス(山梨市行)0723.1015.1125.1513.1628
→隼上(山梨市行)1059.1209.1557.1712
 新地平~隼上 600円
 隼上~山梨市駅 200円

はやぶさ温泉 10~21時
2時間入浴 700円
4時間入浴・大広間休憩 1300円
食堂 11~20時

山梨市~王子 2310円
山梨市~新宿の特急指定席 1580円

・持参食料
6820kcalもあるのは非常食含めてなので、全部食べるつもりは無い。
3月から、また糖尿病治療の一環としての食事記録を再開しているので。
帰ってから食べた分を調べるよりも、先にデータを残しておいた方が早かろうという考え。

・準備
木曜日の段階でおおよその装備はすませた。
今回はテント無し(ツェルト)、寝袋なし、調理器具なしの軽量主義で。
夏ならではね。

当日の朝の最終重量は9.8kg(水1L、貴重品抜き)



■1日目


始発で来て留浦バス停から。
1日目はそこまで急ぐわけでもないのだけど。
3連休の初日の今日などはたくさんの人が出かけるだろうから、ホリデー快速で来ようものなら駅前が地獄絵図になるかと思って。
天気予報に反して雨がぽつぽつ降っているが、快方に向かうと信じて出発。






山の上は涼しいが、それでも歩いていると滝のように汗が流れる。
ブナ坂でスシ休憩。




あまりに汗をかきすぎて、服がびっちょりになり、靴の中までじゅぽじゅぽする。
困ったな、真夏の低山で同じような事になったのは経験あるが、
2000m近い山の上でこんなに汗をかくとは思わなかったので、着替えの靴下は1足しかない。



13時過ぎに雲取山



雲取山荘でツェルトを張る。
先に菱形タープの様に張ってから、四隅にペグを打つという張り方。
ここは夜には西から風が吹くので、耐風性を重視。


横に引っ張った分、中央が割れてしまうので、シートでカバー。


お隣さんはモンベルのツェルトにインナーフレームというレアキャラ。


山荘でビールを2本買って酒盛り。
このノルレェクのでっかいコンビーフ、以前牛すじ煮込みに使っておいしかった。
安くてでかいわりに脂肪が少なくて良い、と思って持ってきたのだけど。
そのまま食うと微妙なお味で塩が強すぎた。
まあ、全部食べたのだけど。
塩分の摂り過ぎが翌日の大量の汗といまいち不調な原因の一つだったのかも。


■2日目



いつもそうなんだが。
雲取山荘を出発して、雲取山への登りはキツイ。
朝起き抜け直後だからかな。
普段の山登りだと、朝に自宅を出てから登山口までに十分歩いてるのが準備運動になっているのだろう。




雲取山から西へ。





三条ダルミを過ぎると、少しずつ植生が奥秩父っぽくなってくる。


ぽっかり開いた狼平。


結構きつかった。
北天のタルで休憩。

今回初使用のAONIJIEの軽量ストック。
どういう訳か片方のグリップが接着されてなくてずり落ちてくる。
グリップの下部にテーピングをぐるぐる巻きにして応急処置。
帰ったら接着剤買わなきゃだ。



飛龍山の西の水場。
縦走路上では貴重な水場だが、ここは極めて水量が少ない。
水が浅い為、普通の水筒では汲むことができない。
こういう場所では水を吸い上げるためのスポイト・シリンジのようなものが必要。

私は100均のドレッシング容器ですが。





2か所あった崩落個所も以前のまま。



12:33に将監峠。
くぅ~~疲れました。
2日目は可能なら笠取小屋まで行きたいと思っていたが、笠取までは遠いので最悪将監小屋でもいいかとは計画のうち。
異様に汗をかいてしまい、再び靴の中までジュッポジュポ。
もうここまでにしようかな、と心が折れかけたのだけど。
まだ時間は早い。

草むらに座り込み、気休め程度に足を乾かす。
とにかく汗の量が異常で、バテがひどい。
行動食を食べて少し元気を取り戻したのでもう少し頑張ってみる事に。



山ノ神土から西へは、下のまき道を使えばアップダウンも少なくて楽だろう。
そう思っていた。
これが甘い考えだと思い知らせれる事に。
このあたりは多摩川の源流であり、東京都水道局が保全する水源林でもある。
なので道はいいだろう、と思っていたのだが。







まあ、酷い。
崩落個所があまりに多すぎて、いちいち写真をとるのも途中から嫌になって全部は撮ってないが。
奥秩父なので放置されてるが、これが奥多摩なら通行禁止になってるはず。
一つ一つはそこまで……
背筋が凍るほど怖いとか、高巻きの処理で四つん這いを強いられるとか、そこまででもないのだけど。
既にヘロヘロになっている所へこんなのの連続なもので精神が削られる。


ただ沢をいくつも横切るので、沢水はふんだんに得られる。
途中何度か体を洗った。


……15時頃かな、ふと催して立ちションをしたのだが。
思えばこれが今日最初の排尿だった。
そしてごく少量しか尿がでず、やけに茶色い色をした尿だった。
ヤバイ、相当にひどい脱水症状だ。
水は十分に飲んでいたつもりだし、のども乾いては居ないのだけど。
自分の感覚を根拠にするのは危険だな。



15:37、黒えんじゅ分岐に到着。
見ての通り開けた場所だ。
ここから笠取小屋まではコースタイムであと55分。なのだが。
体力的にはまだ少しだけ余裕はあるが、もう心が折れてしまった。
笠取につくのは17時頃になりそうだし。
今日はここまでにしましょう。
少し前からそんな予感がしていたので、途中の沢で体を洗い、水も汲んできてある。
ツェルトは張って、早々に寝てしまった。


■3日目。

一晩寝てだいぶ回復はしたものの、やっぱり疲労は残ってる。
笠取山に登ったり、雁坂峠まで行ってみたりも考えたが。
いや、いいや。
もう最短で降りてしまおう。

黒えんじゅ分岐から笠取小屋までの道は安全でした。

6:00に笠取小屋を通過。
妙に静かでテントも5張くらいしかない。
もうみんな撤収した後なのか。


笠取小屋~雁峠間の草むらが朝露に濡れていて、ズボンと靴がびっちょり。


雁峠から下山します。




沢を右に左に渡渉を繰り返す。

この倒木もずっとこのままだね。


水量も増えてきて、最後の渡渉か所。
ここは右岸から左岸へ渡るのだけど、踏み跡は右岸をもう少し進む方向と、左岸の対岸の両方に見える。
以前来たときは右岸を進んでその先で渡ったのだが、少しいやらしかった。
なのでここ、沢の狭い所に岩を投げ込んで飛び石を作り、ここで左岸に渡った。

ちなみに右岸をもう少し、10m程進むとこの写真の左下あたりを渡渉することになる。


山道はやがて作業林道になり。

道脇に細い沢水の流れている場所で最後の身支度、
身体を拭き洗い、汗まみれのシャツを洗濯した。


新地平バス停に下山完了。
次のバスは山交のバスで、70分後。
少し早かったかな。
道の駅まで行ってもいいが、そこまでお腹はすいてないし、山交バスは道の駅には停まらないのだった。

荷物を片付け、足を乾かしながらバスを待つ。
靴はどうしょうもないが、中敷きと靴下がおおむね乾けば御の字でしょう。

しかし下界は暑いな。
夏の陽気だ。

■温泉


放光寺入口バス停で山交バスを降り、はやぶさ温泉に寄る。


いや、素晴らしいな、はやぶさ温泉。
噂に違わぬ良い湯でした。


笹一の冷酒に馬刺しもつけちゃおう。

近いとこでいうと、やまと天目山温泉。
あの泉質をもっと強烈にした感じ。
片栗粉でも入ってんのかいってくらいとろみが強く、入ってすぐに肌がキュッとつっぱる。
5分も入ってるともう立ちくらみがする。
湯から上がっても次から次へと汗が玉になって浮いてくる。


玉砂利を熊手で掻いたお庭をながめならの酒もいい。
落ち着くとこだ。
ここはまた来よう。

ここから名刹の恵林寺までほど近いのでお詣りに行ってもいいのだが。
温泉の目の前の市営バスがちょうどいい時間になったので。ここから帰るとする。