先月引っ越した
池袋から王子へ
山手線の始発駅から京浜東北線沿線へと
これからは始発で行くような早出に多少の影響があるかもしれない
それはさておき引っ越しのためのあれやこれやでここのところ週末をずっと取られていたので久しぶりの山
三連休の天気が悪くはなさそうなので、どこか高い・涼しい山に行きたいなと
ただシーズン中の週末故、高速バスはどこも軒並み完売状態
天城にでも行こうかな、考えていた
金曜日のお昼に確認すると、富士山への直行バスに空きが出ている
土曜日の行きが9:40
日曜日の帰りが16:00
即座に予約する
だが帰宅してから山小屋の予約をしようとすると、どこも満室となっている
スバルライン五合目の宿まで満室
これは諦めざるをえないかと思ったのだが、ふと気がついて吉田口五合目の星観荘に問い合わせると空きがあり、予約できた
できれば7合目あたりの小屋に泊まって、翌日頂上まで行きたかったが
五合目スタートとなると頂上は時間的・体力的に厳しいかな
富士山というのは、登山対象としては少々特殊な山であり、大変魅力に富む……とはいい難い面もあるのだが
森林限界を抜けた高所の登山口まで新宿から直行で、安価にいけるという手軽さは他に無い
そんなわけで私はわりとちょくちょく行く
シーズン中に頂上へ登るだけでなく、五合目以下の樹林帯も楽しみはある
新宿に早く着きすぎた
4Fバスタの中は混雑しているので、2Fデッキにでて時間を潰す
連休の初日とあって中央道は大混雑
通常ならば2時間半、12:10頃に五合目到着のはずだが、13:30頃に到着
スバルライン五合目から宿の吉田口五合目までは30分程
なので御中道を方を散策してみる
スマホカメラのAFが花ではなく背景に合わさってしまい難儀
単焦点モードにすると、花にフォーカスが合わせやすい
シャクナゲの蕾だろうか
開きかけのもあった
綿のようなものがひらひらと舞っていて、なんだろうとおもえばこれだった
毛虫がたかっているようで、見た目はちょっと
下から観たとおり、富士山は雲の中
小屋には15時半ごろには着きたいので
時間的にこのへんかな、と御庭の手前のテーブルで休憩
その後引き返す
スバルライン五合目から、泉ケ滝の分岐を登らず、吉田口五合目へと下る
吉田口五合目の二軒の小屋は、スバルラインからは通過しない場所なので盲点なのだ
佐藤小屋の脇を登ると、10m程、すぐ裏手に星観荘はあった
関係者の車両がたくさん止まっていて、スバルライン五合目が観光客を迎える表舞台なら、
さながらこちらは楽屋裏といった趣き
宿泊手続きをして、まずは寝床へ案内
屋根裏で頭上が低いものの、二人用の半個室を使わせてくれた
ありがたい
二人用個室というのを別にしても、一人分のスペースが幅80cmは取ってある
これだけあれば隣に赤の他人がいてもなんとか耐えられる
富士山の山小屋でこれは大変なこと
富士山の山小屋というのは本当にひどくて
一人分の横幅が4列シートのバスの席幅よりも狭かったりする
上を向いて寝ているだけで隣の人と肩がくっつくなどという詰め込みがシーズン中には当然のように行われているのだ
無論、アルプスの山小屋でも最盛期や悪天候による停滞時にはそういうことがある
だが富士山の小屋は最初からその計算で予約を取っているのがなんとも
個室の中から外を見る
小屋の人はこの場所を「三階にあがってすぐ左手」と言っていた
まだ明るいので外に出てビールを飲む
平屋の小さな、でも小綺麗な小屋だ
だが7合目から上の小屋が満室の土曜日にあって、この小屋は定員の一割程度しか人がいない
経営は大丈夫なのかな?といらぬ心配をしてしまう
後に暗くなって来てからも宿泊客が三々五々やってきて、
ああ富士山の山小屋だったなと
他の山域だったら頑固親父に怒鳴られるところだが
最終的には定員の3割程度は埋まったようだ
それでも少ないなあ
あの屋根の、小窓の見える屋根裏部分が私の寝る「三階」部分
一階を二段ベッドでもって「一階」「二階」と呼んでいるようだ
夕ごはん
ハンバーグ定食
富士山の山小屋としては上等
この小屋は五合目にあるため、宿泊施設としては上の方の小屋よりも色々と恵まれている
これならばうるさ型の私でもにっこり
夕ごはんを食べてもまだ明るいので外をぶらつく
オダマキを見つけた
翌朝
朝食が7時だというので支度をして、外で準備ができるのを待つ
7時て!
山小屋で朝食が7時て!
なんてのんきな……
案の定宿泊者の殆どは弁当をもらって早くに出ていった
朝食を小屋でたべたのは私と、もう一人の男性だけだった
なんでも彼、昨日は富士山駅から歩いてきたそうな
私も一度歩いたことがあるので、いい景色の歩道なのは知ってはいるが、いかんせん遠い、遠すぎる
一度で充分だよ
次に下から登る機会があれば、馬返しまではバスを使いたい
朝食を済ませて、トイレも済ませ、7:20頃に出発
帰りのバスが16:00なので、無論頂上までは行けない
余裕を見て15時頃にはスバルライン五合目に戻りたい
また下山道がなかなかクセのある道で難儀するので……
登りに費やせるのは4時間程度か
適当な所で下山道に回ろうと思う
経ヶ岳
遠目に見えるこの建物が、私はずっと星観荘なのだと誤解していた
日蓮上人
木に綱?のような何か
吉田口五合目から六合目へ登る途中にも、二軒ほど廃屋があった
茶屋でもあったのだろうが、スバルラインの開通で登山者の流れが変わって廃業したのだろう
それを思えば佐藤小屋と星観荘はよくやってるよ
森林限界を抜け、見覚えのある場所に出る
吉田口六合目
ここでスバルライン五合目からの道と合流する
六合目からは砂礫の、造成されたジグザグ道だが
7合目の小屋が密集している地帯からは岩場になる
岩の尾根上だから、富士の厳しい環境でも小屋が建てられると言うべきか
ここは花小屋の手前
花小屋の裏
西側
雲海に少し頭を出している山が見える
外輪山の何かだろう
東側
まったくもって雲しか無い
鳥居荘の手前
東洋館の手前
東洋館の裏
七合目最後の東洋館から、八合目の太子館までは少し長い
この辺にくるとくたびれて、足を止めて休む人も多くなってくる
10:55、八合目太子館に到着
思ったよりもいいペースで歩けている
体力的にはまだ行けるが……
次の下山道分岐のある白雲荘まで行くと、帰りの時間がやや不安になる
今回はここまで
ここで休んでから下山道に入るとしよう
太子館の脇から下山道方向へ向かう
手持ちの地図だと登山道のラインが引かれているが(2012年の地図だけどね)
「ブル道進入禁止」の看板が
週末はブルも通らないので失敬して通らせてもらう
下山道に合流
ここが今回の最高点、3100mくらいかな
下山道の下を見やる
荒涼とした砂礫の斜面をジグザグに延々と降りていく
やや砂走り的な地面で、置いた足が「ズズズっ……」と動いたりする
こういうの、膝と腿の筋肉に悪いんだよな
と考える間もあればこそ、腿の筋肉がビクビクッと痙攣しだす
この所サボっていたツケが出たか
慎重に、慎重に脚を休ませ、なんとか持たせる
下山道7合目のトイレのあたりまで来ると雲が切れ、麓の富士吉田の街が見える
ジグザグの下山道の、最後の折り返し点
地図ではここから東へ、須走口へ向かう御中道がある事になっているが
道どころか、踏み跡らしきものが全くない
これを進むのは……骨だ
このすぐ近く、獅子岩の所に馬が繋いであり、五合目まで乗せてくれるそうな
いい加減腿がつりそうなので本当はのりたかったが
料金が15000円と知っているのでこらえる
六合目まで戻ってきた
ようやく、スバルラインが見えてきた
13:40、スバルライン五合目に到着
早すぎたか
いやいや、本当に脚がつってしまえば大幅に時間がかかっただろうし、余裕を見るに越したことはないだろう
今回は結果オーライだ
ダメ元で高速バスの空席はあるかと聞いてみたが、当然、無い
あればそちらを購入して、16時のチケットは払い戻す事も考えたが
なのでのんびりしてましょうね
下山すると晴れるの法則
帰りのバスも当然中央道の渋滞に捕まり、新宿到着が20:20頃
これがあるから早い時間で帰りたかったのだが
仕方あるまい
今回の会計
電車代 660円
高速バス:新宿~五合目往復 5400円
山小屋:星観荘一泊二食 8640円
朝コンビニで買ったもの 1100円くらい
五合目での飲食・トイレチップ 2400円
登山協力金 1000円
合計 19200円
飲み物を5.5L用意したが、こんなに必要なかった
五合目や小屋での飲食でも補給はできたので
ただ体力的に余裕はあったので、トレーニングと思って捨てずに背負った